やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

金利についての私的覚書き・その2

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ようやっと私の元へもやってきました………詐欺請求メールが。
一応、ぐぐってみて調べてみましたが、サブジェクトと発信元以外は件の詐欺メールとほぼ同じの文面だったので、正真正銘の詐欺メールみたいですね。
その文面の中では「取り立てに来る」なんて書いてましたが、別に来てもらっても構いませんけどね。(笑)
その代わりに、法的に攻めまくって警察に告発する上に、民事訴訟で慰謝料を………(以下略)

ま、こんなメールが来たのも良い機会なので、前に書くといっておきながら書いてなかった金利についての覚書きを少しだけ書いとこうと思います。
上限金利について定めた我が国の法律は二種類あります。すなわち、利息制限法と出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(以下・出資法)の二つで、この二つの法律によって、我が国における金利の上限が定められています。
それぞれに定められている金利の上限は、出資法においては業として行なう場合は年29.2%、利息制限法では元本が10万円未満の場合は年20%、10万円以上100万円未満の場合は年18%、100万円以上は年15%となっています。
見ての通り、二つの法律の間には上限金利に差がある訳ですが、この内で罰則規定があるのは出資法の方だけです。出資法の上限金利を超えた貸付をした場合は、5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金(または併科)の刑に処せられる訳です。
それでは、利息制限法は何のためにあるのか?
それは、この法律で定められた上限金利を超えた利息については法的に無効になると言う事です。
ただし、債務者(=借りた人)が任意に返済した時はその返還は請求出来ません。(利息制限法第1条第2項)
故に、自己破産等の法的整理がなされる際に、債権者(=貸した人)が請求出来る金利は、利息制限法に定められた上限金利までとなっている訳です。
そのために、この出資法と利息制限法との間の金利刑事罰は受けないが利息制限法的には無効とされている金利グレーゾーン金利と呼ばれています。

それではここ数年、巷を賑わしているヤミ金はどうなのかと言えば。
これは明白な出資法違反行為に当たります。
で、こう言う業者は捕まったらブタ箱に送り込まれるから良いとして(苦笑)、このヤミ金業者から借りたお金は返す必要があるのでしょうか?
結論から言えば、ここ数年の判決ではノーとされているそうです。
理由としては、不法で高利な金銭消費貸借契約は民法90条で定められている公序良俗に違反する行為で無効であり、これによって借りた金銭は民法708条に定められた不法原因給付に当たるので返還の義務は無いと言う事になっており、ここ数年のいくつかの判例でもその線に沿った形になっています。(このあたりの判例は、ぐぐれば結構たくさん出てくると思います)
まあ、ヤミ金についてもこのようになっているので、身に覚えの無い返済の請求なんかは言わずもがなというものですね。
もしも、それに関連して仮に直接に接触が行われたとしても、弁護士と相談すれば済む事ですし。
そんな訳で、これらの事例にお悩みの方は一度弁護士の先生にご相談される事をお勧めしたいですね。

【参考】
利息制限法(抄)
第1条
金銭を目的とする消費貸借上の利息の契約は、その利息が左の利率により計算した金額をこえるときは、その超過部分につき無効とする。
 元本が10万円未満の場合
 年2割
 元本が10万円以上100万円未満の場合
 年1割8分
 元本が100万円以上の場合
 年1割5分
2.債務者は、前項の超過部分を任意に支払つたときは、同項の規定にかかわらず、その返還を請求することができない。

出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(出資法)(抄)
第5条
金銭の貸付けを行う者が、年109.5パーセント(2月29日を含む1年については年109.8パーセントとし、1日当たりについては0.3パーセントとする。)を超える割合による利息(債務の不履行について予定される賠償額を含む。以下同じ。)の契約をしたときは、5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2.前項の規定にかかわらず、金銭の貸付けを行う者が業として金銭の貸付けを行う場合において、年29.2パーセント(2月29日を含む1年については年29.28パーセントとし、1日当たりについては0.08パーセントとする。)を超える割合による利息の契約をしたときは、5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
3.前2項に規定する割合を超える割合による利息を受領し、又はその支払を要求した者は、5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
4.前3項の規定の適用については、貸付けの期間が15日未満であるときは、これを15日として利息を計算するものとする。
5.第1項から第3項までの規定の適用については、利息を天引する方法による金銭の貸付けにあつては、その交付額を元本額として利息を計算するものとする。
6.1年分に満たない利息を元本に組み入れる契約がある場合においては、元利金のうち当初の元本を超える金額を利息とみなして第1項から第3項までの規定を適用する。
7.金銭の貸付けを行う者がその貸付けに関し受ける金銭は、礼金、割引料、手数料、調査料その他何らの名義をもつてするを問わず、利息とみなして第1項及び第2項の規定を適用する。貸し付けられた金銭について支払を受領し、又は要求する者が、その受領又は要求に関し受ける元本以外の金銭についても、同様に利息とみなして第3項の規定を適用する。

民法(抄)
第90条  公ノ秩序又ハ善良ノ風俗ニ反スル事項ヲ目的トスル法律行為ハ無効トス
第708条 不法ノ原因ノ為メ給付ヲ為シタル者ハ其給付シタルモノノ返還ヲ請求スルコトヲ得ス 但不法ノ原因カ受益者ニ付テノミ存シタルトキハ此限ニ在ラス