やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

ケマル・アタチュルクとイスメット・イノニュ


今回、ようやくまとまった文章を掲載することが出来たのですが、やっぱりまとまった文章を書き上げるのは思った以上に大変でした。ただ、つたない文章ですけども、これらの文章から、教科書にほとんど載っていない歴史上の人物にも興味を持って頂ければなあと思います。



ところで今回掲載したケマル・アタチュルクの後を受けて、第2代のトルコの大統領となったイスメット・イノニュについてですが、実はまだイノニュの姓を名乗る前にローザンヌの講和会議において面白いエピソードを残しています。



ローザンヌの講和会議でトルコの全権代表として出席したイスメット・パシャ(イノニュ)でしたが、彼はそこで一番の敵対国だったイギリスの全権代表のジョージ・カーゾン卿と真っ向から対立しました。

ちなみにこのジョージ・カーゾン卿は、かのナショナルトラストの創設者の一人ですが、一方でインド総督やイギリス外相などを歴任し、当時の大英帝国の典型的な外交官の一人でもありました。

ある時、講和会議の席上でカーゾン全権代表はイスメットに向かって延々四時間に亘ってトルコを非難する演説を行ないました。イスメットはその演説を黙って聞いていたのですが、カーゾン代表の演説が終わった後に一言こう言ったそうです。


「すみませんが、私は片方の耳が悪いので、どうも肝心なところを聞きもらしたようです。恐れいりますが、もう少し近くで、もう一度初めからくり返していただけませんか」
(大島直政著・ケマル・パシャ伝より)



………カーゾン全権代表は怒って退出したそうです。(苦笑)

どうもイスメットという人は、喧嘩を高く売りつける才能をお持ちだったようですね、なかなかいい性格をしています。