やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

松本重太郎

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今日の朝日夕刊に、来年1月にNHKハイビジョンで放送される、われ、晩節を汚さず〜新夫婦善哉〜の記事が掲載されていました。この物語の主人公松本重太郎は、実は関西財界を語る上で非常に重要な人物の一人です。
大阪で創業した洋反物雑貨商を振り出しに、次第に事業を拡げ、現在の南海電気鉄道東洋紡アサヒビール明治生命毎日新聞社、そして関西大学などの設立に参加するなど、関西財界の重鎮として、一時は「東の渋沢(渋沢栄一、第一銀行(現みずほ銀行)頭取)、西の松本」と称されるほどの勢威を誇りましたが、日露戦争下での不況で自身の基盤であった百三十銀行を救うために全財産を投げ打ち、以後、死ぬまでついに実業界に戻ることがありませんでした。
経営の責任を取った経済人としては、後に神戸発祥の総合商社である鈴木商店と興亡を共にした大番頭金子直吉と並んで、私にとっては印象が強い経済人だったりします。
(この二人については、いずれ文章を書いてみたいのですが、いかんせん他の文章が全然進んでいないので延び延びになっています、すいません。)

話が逸れましたが、今回、おそらく初めて松本の生涯が映像化されるわけで、とても楽しみです。
私的には、阪堺鉄道(現南海電気鉄道)を設立する際にあだ名された、「豆男」のエピソードが入っていたらいいなあと思っています。