今月の私の履歴書には、かつてのフィリピン革命の際に参謀総長代行としてファン・ポンセ・エンリレ国防相と共に時のフェルディナンド・マルコス大統領に反旗を翻し、後に第１２代のフィリピン大統領となったフィデル・ヴァルデス・ラモス氏が登場しています。
軍人出身の大統領にしては、結構温厚な人だと思っていたのですが、父親がフィリピンの外相も務めた政治家一家だったそうで。
このラモス元大統領は、歴代のフィリピンの大統領の中でも指折りの安定した治世をもたらした人だと私は思います。
強烈な個性やカリスマと言うものには無縁な人ではありましたけどね。
ただ、安定した平和な国家の構築に求められたのは、強烈な個性に裏打ちされたリーダーシップやカリスマよりも、案外調整力に富んだ穏健的な政治手腕だったんだろうと今にして思います。
特に前後の政権の際に起きた混乱を思えば、なおさらそう強く感じますね。
久しぶりに興味を持って読める履歴書になりそうです。
