やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

無理な生産性向上で業績を上げても社会的信用の失墜というブーメランが返ってきますね

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少子高齢化が進み、我が国で労働者人口が減少することは明白であるため、業績を上げるためには生産性向上が必要なのは論をまたないと思います。
問題は、生産性向上の進め方です。
無理なノルマを与え、現場の「創意工夫」で生産性向上を図るということが、果たして生産性向上の最適解なのでしょうか?

ノルマを決めて、目標に向かって事業を進めることは企業のあり方としては必要なことだとは思います。
また、高度経済成長期は、人口の自然増により市場も労働者も右肩上がりでしたから、少々無理な計画であっても問題はあまり発生しなかったのだろうと思います。

しかし、現代のような低成長時代、または国内市場の縮小が予想される時代にあって、かつての高度経済成長期のような感覚で無理な生産性向上を進めるのは、かえって企業に害を及ぼすと思います。
一番懸念されることは、生産性向上を達成するために経営者と労働者、それぞれが手段を選ばなくなるというところですね。
ましてや人間は弱い生き物ですから、目の前の課題を解決するために安易な手段や不正な手段を取ることは容易に予測できると思います。
今回の日産自動車神戸製鋼などの我が国の巨大企業で立て続けに発覚した不正の温床には、このような背景があるのではないかと個人的には考えます。

労働者が減少し、国内市場も縮小する。
このような現実に対して、現場頼みの生産性向上には限界があると思います。
経営者や管理職のマネジメント力が向上しなければ、今度こそ我が国の企業は衰退に向けてまっしぐらになると思いますね。