やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

後からは何とでも言えますね

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思ったよりも今回の台風は関西国際空港関空)にダメージを与えたようです。
もともと海上空港で水害の影響を受けやすいですし、今回の台風は50年ぶりに大阪に襲来した強力なものでした。
どうしても関空への被害は避けられなかったと個人的には思います。
今は何よりも、復旧が最優先ですね。
閑古鳥が鳴いていた開港当初とは違い、今や関空はインバウンドと関西の物流の一大拠点ですので、一日も早い復旧が待たれます。

こういった時に必ず出てくるのが、この関空の惨状に対する責任を問う声やそもそも大阪泉州沖に空港を作るべきではなかったという声ですが。
そもそも関空泉州沖に開港したのは、伊丹の大阪国際空港(当時)が騒音問題で存続に赤信号が灯っていたことや、その騒音問題ゆえに陸地に空港を造ることが困難であったこと。また、関西経済の中心である大阪市からのアクセスを考慮すると、候補地の中では比較的大阪市に近い泉州沖が選ばれたという事情があります。(より大阪市へのアクセス上有利だった大阪南港沖も候補地でしたが、兵庫県に近く自前の空港が造れなくなると神戸が反対し候補地から外されたと大前研一氏の話にはありますね)
このように海上空港で造らざるを得ませんでしたし、その海上空港としての欠点は最初から認識されていたわけですしね。造った以上は欠点を補うための対策をやって行くしかないと思います。そのことを念頭に置かずに立地そのものの批判をするだけでは、無責任な批判と受け取られても仕方がないと思います。

大切なのは災害の被害から何を学ぶかということでしょう。以前からの災害に対する個人的な考え方を繰り返しますが。
現に過去の台風被害から学び、大阪において長い年月をかけ水門や防潮堤が整備されたからこそ、淀川をはじめとする大阪の河川の決壊という最悪の事態は今回避けられました。
自然災害については、落ち着いてから被害状況を冷静に検証し、再び悲劇を繰り返さない努力を重ねることが重要だと、今回の台風を受けて特にそう思いますね。