やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

一連のCCCDって、とどのつまりはエンクロージャーなんですね

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もはや絶望的とすら言えるデフレによって、いわゆる粗利はどの業界もいきおい薄くなる一方です。
となると必然的に、薄利多売に走るか、支出を減らすか、取りこぼした利益の確保に走るかといった行動を必然的に企業はとっていくわけです。
その中の取りこぼした利益の確保で成功した事例としては、スルっとKANSAIのシステムの先駆けとなった阪急電鉄のフェアライドシステムが挙げられます。もともとはキセル防止のために導入されたシステムなのですが、このシステムを導入することで阪急は億単位で運賃収入が増加しましたし、更にスルっとKANSAIというシステムによって、対象を関西圏の私鉄にまで拡大したことで、消費者にとっても利便性を得ることも出来ました。企業の利益の確保と消費者の利便性とが両立した幸福な例ですね。
何が言いたいのかと言えば、要するに利益の確保は企業としては当然のことなのでしょうが、あまりにその事を追求しすぎて消費者の利便性に配慮を加えなかったのなら、それは結局は消費者の離反を招くだけに過ぎないと私なんかは思うわけなんです。
近年、コンプライアンスという言葉が色んな場面で出てきています。
いわゆる「法令順守」という意味なのですが、これが各企業で叫ばれているのは、要は法令違反が表面化することで企業を支える消費者が離反し、結果、退場を余儀なくされるといった事が実際に起こり得るからです。現実に雪印食品や三菱自動車などを事例を見ても、そのことはよく理解できると思います。
これは根源をたどってみれば、消費者から見放されれば、いかな盤石な企業でも市場から退場を余儀なくされるということではないでしょうか?

さて、本題のレーベルゲートCDについてです。
そもそもの発端のエイベックスのCCCDの発表以来、これらによって消費者は二重の意味で不利益を被っているに過ぎないと私は思っています。一つは規格外の特殊な製品が流通することで持っている音楽機器やパソコンによって、著しく消費者に不公平を強制し、かつ質の悪い音楽しか提供されないという不利益。そしてもう一つが、今までにもチャンスがあったにも関わらず既存のCD規格を発展させることなく、簡単にリッピング等が出来る環境とデフレや嗜好の多様化によって売上げが減少したとみるや、利益確保のために慌てて辻褄合わせのようにこんな不完全な仕組みが提供されるという、業界の怠慢のツケを払わされているという不利益。
こういう場当たり的な事をされれば、消費者がしらけるのも当然でしょう。

もうちょっと頭を使って欲しいなと思うんですが、それは過ぎたる願いなんでしょうかねえ?

………長文にて失礼しました。