日本のアニメーションの製作現場の悲惨な状況というのは、もう随分前から言われている事なのですが。なかなか解決されないのは、明らかに所得の分配が偏っている上に、多く所得を得る側が独占的な地位を利用してその既得権益を手放さないところにあるんじゃないかと薄々感じていたのですが、この記事を読む限りではやはりその通りのようですね。
この記事の要点は、劇的なコストダウンを実現している点とその独占的な地位に風穴を開ける事が出来た点に尽きるのかなと思います。正に両者とも、コンピュータとネットワークの飛躍的な発展が無ければ実現できなかった事ですね。
そういう意味では、単に技術的な側面だけでは無く、マーケティングの側面からも非常に興味深い題材だと思います。
ですが、そうは書いたものの、まだまだこの業界におけるテレビの影響力が大きいのは当たり前なわけで。
その影響力の源が、コマーシャルなどによる資金調達というビジネスモデルなんだろうと思いますが。それと同じ事をネット上でやっていても、視聴者への影響力という面では到底テレビには太刀打ち出来ないんじゃないかと思います。(「現時点においては」という条件付きで。将来においてネットの視聴者への影響力が強まれば、また別の結論が出るかもしれません)
となると、現時点においてはファンドを組んで資金を調達する方式が有力になってくるんじゃないかなと素人目には思うんですけどね。まあ、まだまだ市場が整備されるのには時間がかかりそうですけど。