やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

差別がなぜ悪いのか?

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私が識者を評価する視点としては、自身の意見に拘泥せずに自身の意見をはっきりと言うことの出来る人という非常に矛盾したものなのですが、ここで挙げる宋文洲さんはそれが出来る貴重なお一人だと思っています。
氏の言葉には、人を別の視点に向けさせるような何かがあると思います。
うまく言葉には出来ないんですけどね。

で、今回の記事で触れられた差別についてですが。
私が差別を悪だと考えるのは、本人の努力では容易に克服できないところで不当に貶められているところがあるからだと思っています。生まれや門地、容貌など。理屈してよりも感情が先に立っているんですよね。
もちろん人は感情の生き物ですから、それをコントロールするのはとても難しいですね。だからこそ差別も無くならないとは言えます。
そこで、施策としての平等という強制力が働くわけですが。そこではき違えてはならないと感じるのは、そこで求められる平等は、結果の平等では無く機会の平等だと言うことです。
もう前世紀の話になりましたが、旧ソビエト連邦や東欧諸国などかつての共産主義諸国が滅亡したのも、そこをはき違えたからだと私は思います。どんなに働いても結果が平等にしか与えられないとすれば、人は向上心をもって働こうとはしないでしょう。

これらを考える上で重要なのは、向上心を持って努力をしようとする人を庇護する仕組みでは無いでしょうか?
そう言った意味では、私は差別撤廃政策も競争社会も肯定します。
問題は、そういった政策や手段が、既得権益の保身の手段として利用されることでしょう。
そうならないように、我々は物事の本質をしっかりと見る努力が必要なのでは無いかと思います。