やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

トルコの人々が激怒するのも当然ですね

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トルコの歴史に詳しくない方々にはピンと来ないかもしれませんが、私はトルコの人々が激怒するのも当然だと思います。
それは、トルコの人々にとって、トルコ共和国初代大統領ムスタファ・ケマル・アタテュルクという存在が、単なる「建国の父」以上の存在だからです。国家権力や体制維持のために神格化されている他の凡百の「建国の英雄」たちとは訳が違います。
何故ならば、彼、ケマル・アタチュルクがいなければ、トルコという名の国家が地図上から消滅していたことを、トルコ国民の大多数はよく知っているからです。
例えになるかどうか分かりませんが、我が国で言えば坂本龍馬勝海舟、あるいは西郷隆盛銅像が海外で野ざらしにされているのと同じような感じになるかと思います。
そのケマル・アタチュルクがどう言う人物なのかについては、ウィキペディアの記事の方がより詳しいと思います。

ここで危険に思うのが、たかだか一地方自治体と一企業との意地の張り合いが、エルトゥールル号遭難事件以来、長年に亘って友好を育んできた我が国とトルコとの関係に大きなヒビを入れているということです。
大げさな表現かと思われるかもしれませんが、過去にトルコは、イラン・イラク戦争時にイランに取り残された日本人を、イラク軍に攻撃される危険を冒してまでも救出してくれた事があります。自らの危険を顧みずに手を差し伸べるのが本当の友人だと言うのならば、トルコという国は本当の友人だと思います。
だからこそ、その欠けがえの無い友人をつまらない事で失うような愚は、是非とも避けるべきだと思うわけです。

旧トルコ文化村内のムスタファ・ケマル像を当事者間の裁判から切り離し、問題の早期解決を求める要望書
と言うわけでリンクを張っておきます。
出来れば、署名に参加して頂ければありがたいと思います。