やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

カリスマ社長の限界

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タビオという会社名ではピンと来ないかもしれませんが、「靴下屋」という店はご存知の方は多いと思います。

ここで重要なのは、プロダクトアウト一辺倒の会長とマーケットインの考え方も取り入れたい社長との世代間の考え方の違いですね。
特に、戦後以降の高度経済成長期に会社を伸ばしてきた経営者には、前者のようなプロダクトアウト的な発想をされる方は多いと思います。
さすがに、近年の低成長時代の下では考えを改める方もいらっしゃいますが、それでもなかなか昔の考え方から抜け出せない方も多いです。

ただ、タビオにとって幸運だったのが、創業者でありカリスマ的存在である会長に直言出来る二代目がいたということですね。まあ、身内だからこそずけずけと話が出来たのかもしれませんが。
この一事だけでも、事業承継というものが極めて個人の資質という属人的なものに頼らざるを得ないという事実を示していると思います。
創業をするのはまだ容易だと思います。その事業を伸ばして、かつ事業承継の問題も切り抜けて、安定した企業体として独り立ちさせる苦労に比べれば。
団塊の世代の定年・引退で、多くの企業、特に中小企業では事業承継という難題に否応無く立ち向かう必要が出ています。
タビオの事例は、そう言った事業承継の問題に重要な示唆の一つを示しているのではないかと思いますね。