やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

龍馬伝総評

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ようやく、長い間観ていた龍馬伝が最終回を迎えました。
個人的には、利家とまつ以来の最後まで観た大河ドラマになりました。
最後まで工夫が凝らされていて、観ていて飽きなかったです。

今回の物語がユニークだったのは、龍馬と関わりが深かった三菱の創業者・岩崎弥太郎の視点から龍馬が描かれた所でした。
それだけに、商業の視点からの描かれ方もなされていて面白かったです。
それと、史実と史実の間に大胆なフィクションを差し込まれていたのも、歴史ドラマとしてはとても好感を覚えました。
史実原理主義の視聴者にとっては我慢がならない点はあったのかもしれませんが、私は歴史の面白さを知る上ではフィクションも大切な要素だと思っています。史実に拘泥して面白さを殺してしまったら、ドラマとしては本末転倒ですしね。
そう言う私の考えからすれば、歴史の面白さを前面に出してくれたこの龍馬伝は、久しぶりに面白い歴史ドラマでした。

全編の物語の中で特に印象に残ったのは、第四十三話の船中八策で、これまでに龍馬が出会った人々の回想を交えながら船中八策が披露されたシーンでした。
このシーンに、後世に大きな評価を受けた龍馬の発想が、これまでの様々な人々との出会いによって結実したという事実が凝縮されているような気がして、とても感心したことを覚えています。
人々の想いを受け継ぎ、その事によって人々が様々な事を想い、そして、その想いが受け継がれて行く。
歴史の大切さ、面白さの本質はそこにあると私は思います。
その本質に再び気付かせてくれた龍馬伝には感謝したいと思っています。

そんな楽しかった龍馬伝ですが、最後に一言だけ言わせて下さい。
………あのシーンであんなテロップを流すなよ〜。(涙)