やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

夫婦別姓は時間をかけて合意形成を行なう必要があるかと

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個人的には、今の珍しい姓が嫌で結婚により自ら積極的に姓を変えた女性や、普通に奥さんの姓に変える男性などを見たりしているので、近年は家族制度がとか家の在り方などという考えは希薄になっているとは思います。
もともと、現代まで続く家制度の根源は、朱子学を幕府の正学とした江戸時代にあると考えます。その頃は、ほぼ武家社会だけの話でしたが、その後、明治維新を経て、引き続き武士が政治家や官僚、軍部の将校などとして、支配階級として国家を動かしていったため、その朱子学的な思考が今に続く家制度に繋がっていったのであろうと思います。支配する側には便利な考え方でしたし。
以前、我が家のルーツを知りたくて、過去の我が家の除籍謄本を取り寄せたことがあったのですが、特に戦前の戸籍には「戸主」や「家督相続」などといった言葉が頻繁に出てきます。これらの言葉からも、当時の家制度の在り方が何となく伝わってくるような気はします。

個人的な考えとしては、別に夫婦別姓を選択肢に加えることも自由であると考えます。これまで書いてきたように、今の我が国の家制度は、あくまでも江戸時代の武家社会以来のわずか四百年程度の歴史でしかありませんし、社会が変革していけばそれに応じて制度は変えていくべきだとも思います。
ただ、社会の考え方を変えるのは一朝一夕ではいかないとも思います。現状の家制度に郷愁を感じる人か少なからずいるのも事実ですし。
それに子供の問題もあります。両親が違う姓であることに、子供はどう思うかというところはありますし、子供がどちらの姓を選択するかも問題になってきます。

いずれにせよ、これらの問題は社会の大多数の合意形成が必要となる事案ではあると思いますので、まだまだ時間をかける必要はあると思います。
むしろ司法に働きかけるよりも、社会において賛成者を増やし、多くの代弁者を国会に送り込むことで、法令によって変えていくのが筋なのではないかと個人的には思いますけどね。