やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

モータリゼーションの限界ですね

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高度成長とともにモータリゼーションが進み、鉄道による貨物運送は衰退を続けていましたが、ここに来て新たな需要が出て来たように思います。
要因としては、ネット販売の急成長による運送への需要増加が挙げられますが、自動車運送業のドライバー不足が深刻化していることも大きいと思います。
厚生労働省の労働経済動向調査によれば、運輸業において労働者が不足する割合は、この5年間ほぼ40から50で推移しています。
景気の緩やかな回復と少子高齢化で、労働市場全体が売り手市場になっていることもありますが、ネット販売の急成長による貨物運送の小口ロット化が、より運送業の労働環境を悪化させていると思われます。
具体的には、宅配最大手のヤマト運輸がアマゾンからの荷物取扱いを見直す動きを進めていますが、今後は同様のことが同業他社にも波及すると思われます。

そのような中で、今後、長距離輸送について鉄道への依存は増してくると思います。
小回りは利かないですが、鉄道は一度に大量の貨物を輸送できるので、都市間の長距離輸送においてはトラックよりも有利ですし。
今の運輸業界における人手不足が恒常化している状況では、ネット販売業者は言うまでもなく、他の大規模小売業者やメーカーなども、鉄道への輸送の依存度は高めざるを得ないと思います。
そういう意味では、長年JRグループのお荷物と目されて来たJR貨物にも、チャンスがやって来たと言えるかもしれませんね。