やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

江戸時代の闕所を彷彿とさせますね

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公正な取引の確保は、資本主義国家においては自由経済を保証するためには必ず取り組まなければならないことですが、この欧州連合(EU)のやり方は、そう言った反トラスト的な措置というよりは、我が国の江戸時代に商人に対して行われた闕所を彷彿とさせます。

闕所とは財産没収刑のことで、最も有名なのは大阪の淀屋橋に名を残す豪商淀屋の事例ですね。
江戸時代の商人は農民と異なり、支配階級である武士による統制は比較的緩やかであったので、札差などで莫大な富を蓄える大商人が多く出ました。
中でも越後屋の三井や泉屋の住友は、幕末の混乱期を乗り越えて、明治以降の我が国の経済を担ったりもしています。
まあ、商人が儲けすぎて奢侈に走ったりすると、農民など他の階層からの不満も噴出しかねないということで、しばしば闕所などで商人を戒めていたところもあったようですね。

このような江戸幕府の「ガス抜き」と似た動機から、EUもこのような行動に出ているのかなと思います。
アメリカ発のグローバル企業が欧州経済を席巻する中で、欧州の地元企業の中で高まる不満を背景にした行動かなと穿った見方をついしてしまいますね。
かつてのブロック経済へと退行しないかと不安ですね。

あ、今は米国発の貿易戦争が発生していますね。
軽口を叩いている場合ではないような気がしてきました。