やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

賢者は歴史から学び愚者は歴史物から学ぶですか

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歴史物、すなわち歴史小説や歴史マンガ、あるいは大河ドラマなどから歴史に興味を持つのは良いことだと思います。
特になかなかスポットが当てられない歴史上の人物に触れるとかですね。
個人的には、大河ドラマ独眼竜政宗毛利元就などを観なければ、これらの人物について深く調べることもありませんでしたし、風雲児たちを読まなければ、前野良沢田沼意次などの事績を調べることはしなかったと思います。
歴史を知る入口としては、歴史物はとても良い教材だと思います。

ただ、歴史物で描かれたことを事実として受け取るのは、確かに歴史を学ぶ上では危険だと思います。
人の性質として、物事を善悪で分けるところがありますが、特に歴史物においてはその弊害はより強くなっていると思います。
歴史上の人物の善悪の判断は人によって異なりますし、勝ち負けによっても大きく影響されます。
負ければ勝者によって都合の良い史書が残され、敗者は更に悪者にされて行きますしね。
もちろん、その汚名を払拭するために書かれた歴史物もありますが。

歴史から学ぶのは善悪や勝敗ではないと個人的には思います。
特定の人物が勝ったにせよ負けたにせよ、そこに至るまでにどのような歩みを行ったか、その過程を乏しい資料から学ぶことが重要だと思います。
歴史物を読むのも良いとは思いますが、そこを入口にして歴史そのものを学んで欲しいと歴史好きとしては思いますね。