今週放送分の感想です。
いつも通りネタバレ満載です。
皇帝崩御と後継者争い
銀河帝国皇帝フリードリヒ4世の急死。
これにより、帝国軍による同盟への反攻は無くなりましたが、代わりに後継者争いが勃発。
ここでブラウンシュバイク公の甥のフレーゲル男爵がようやく登場。………って、キャストが古谷徹さんですか。
石黒監督版と言い、今回のノイエ版と言い、銀英伝スタッフは古谷さんに何か恨みでもあるのかななどとついつい邪推してしまいます。
後継者争いについては、次期皇帝候補の2人の先帝の孫娘がセリフ付きで出てきたのは良かったですが、直系のただ1人の男系皇孫であるエルウィン・ヨーゼフがなぜ普通に皇帝になれないのかという描写はもう少し入れるべきだったのではとは思いました。
原作を知らない視聴者には理由が分かりにくかったでしょうしね。
リヒテンラーデ侯とローエングラム伯の利害の一致
エルウィン・ヨーゼフには門閥貴族の後ろ盾がなく、即位しても貴族たちの支持を得られないというのが弱点なわけですが、一方、そのこと自体に価値を見出す人物もいるわけで。
すなわち、帝国宰相代理兼国務尚書のリヒテンラーデ侯クラウスと、帝国元帥にして宇宙艦隊副司令長官であるローエングラム伯ラインハルトの2人ですね。
リヒテンラーデ侯にしてみれば、エルウィン・ヨーゼフを擁立することで、有力な門閥貴族が外戚として帝国を私物化することを避けられますし、ラインハルトの場合は、もともと成り上がり者として嫌われている門閥貴族たちと組むこと自体が相当な難関ではあるでしょうしね。
この2人については、双方が組んで、エルウィン・ヨーゼフを擁立するしかなかっただろうとは思います。
もちろん蚊帳の外に置かれた門閥貴族たちがこのまま黙っているはずもなく、これから大騒動になるわけですが。
イゼルローンでのヤンとユリアンの他愛もない会話ですが
帝国内のドロドロとした政治劇とは打って変わって、イゼルローンでの新たな生活を営むヤンとユリアン。
ほのぼのとした家庭の一コマですが。
ヤン
「司令官が自ら銃をとって自分を守らなければならないようでは戦いは負けさ。そんなはめにはならないことだけを私は考えている」
ユリアン
「そうですね。ええ、僕が守って差し上げますよ」
ヤン
「頼りにしてるよ」
ユリアン
「はい!」
後になって思い返す会話は、このような他愛もないものこそかもしれません。
今回は原作の2巻までの放送ですが、個人的には是非原作10巻までをアニメ化して欲しいなとは思います。