遅くなりましたが、前回放送された、銀河英雄伝説 Die Neue These 第19話「ドーリア星域の会戦」のネタバレ有りの感想を。
ヤン艦隊のクーデター鎮圧行動
今回は同盟のクーデター鎮圧のターン。
当初、ヤン艦隊はドーソン本部長からシャンプールも含めた4ヶ所の反乱鎮圧を指令されていましたが、クーデター発生を受けて、まずはイゼルローンから首都星ハイネセンへ向かう航路上にあるシャンプールの攻略へ。なるべく少ない戦闘で本拠地を叩こうとするヤンの意図が透けて見えます。
先にハイネセンに赴いた際に、ビュコック司令長官からクーデター鎮圧の命令書を受領していたのもその一環だったのかもしれません。
シャンプール攻略後は、救国軍事会議に味方したルグランジュ提督率いる第11艦隊とドーリア星域で交戦。
勝敗よりもいかに敵味方を合わせた犠牲者を少なくするかがヤンの主眼だったはずですが、結局第11艦隊は壊滅状態に。
ラインハルトの調略でまた同盟艦隊が失われる羽目になりました。
これで同盟艦隊はヤン艦隊を除けば第1艦隊を残すのみなので、帝国との戦力差は更に大きく開いてしまいました。
バグダッシュ中佐が良い味を出していました
一方、ヤン艦隊の戦闘と並行してやってきた同盟軍情報部のバグダッシュ中佐。
石黒監督版と比べれば容姿が非常に地味になりました。 まあ、情報部員なので印象的な容姿だとかえってまずかったでしょうしね。
情報部員にしてはお粗末な結末を迎えましたが、その後の図太さや悪びれなさはバグダッシュらしいと思いましたし、ヤンの寛容さも負けず劣らず凄いなと思いました。この辺はラインハルトとフェルナーとのやり取りを彷彿とさせましたね。
それだけに、フェルナーに対するキルヒアイスと同様にバグダッシュに対するユリアンの怒りっぶりも凄かったです。
まあ、ユリアンの場合は、(試すつもりで)ヤンに銃を突きつけたバグダッシュを直に見ていますからね。ヤンとユリアンの関係を考えれば当然の行動とは言えると思います。
そして「スタジアムの虐殺」へ
今回のノイエ版銀英伝の2クール目はほぼ原作の第2巻部分なので、後半になるほど何とも言えなくなります。
この第19話では、民主主義の軍隊が市民に銃を向けるという最悪の展開へ。
高校生の時に映像で目の当たりにした六四天安門事件をだぶらせながら見てました。
クリスチアン大佐のような軍隊至上主義の軍人は現実の世界でもいるような気はします。だからこそ、文民統制というものが非常に大切なんですけどね。
ジェシカについては原作で読んだ時と同様に、志を貫いたのは立派だと思いましたが、他に方法が無かったのかとは思いました。
生きてこそ叶うこともあったでしょうしね。
今回は何とも言えない結末でした。