やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

本気で耳を傾ける姿勢が無ければ今まで以上に「分断」が先鋭化するだけでしょう

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個人的にはエリート層主導というところに異論はありますが、トッド氏の母国であるフランスは、グランゼコール出身のエリートたちが国を動かす超エリート社会ですしね。エリート中心の考え方になるのは仕方がないのだろうと思います。

ただ、アメリカのトランプ政権の政策やイギリスのブレグジットに対する見立てには同意できる部分もありました。
これらの動きは、いわゆる行き過ぎたグローバリズムに対する国家中心への回帰といったところなのですが、そこに多数の支持があったことも事実なんですよね。
トランプ前大統領の施策、イギリスのブレグジット双方において、政策の実施に柔軟性を欠いた部分が大いにあったことは事実ですが、そこに快哉を叫んだ人々も一定数いたわけです。
この快哉を叫んだ人々がある程度納得するような施策も今後求められるであろうと思います。

特にアメリカについて言えば、トランプ政権の政策を全否定するだけの施策を乱発することは愚の骨頂だと思いますね。
口で融和を唱えても、本気で耳を傾ける姿勢が無ければ、今まで以上に「分断」が先鋭化するだけでしょう。

勝利したから一方の施策だけを行うのではなく、反対する人々が望んでいることも考える必要があるでしょう。
それが出来なければ、更に分断は続くでしょうし、いつまで経っても多くの課題は解決されないままだと思います。
そして、民主主義の危機はいつまでも続くでしょうね。