やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

江戸時代の闕所という言葉を思い出しました

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国が商人からお金を巻き上げるという意味では、我が国の江戸時代の闕所けっしょ という言葉を思い出しました。
有名な話では大坂の豪商淀屋の事例がありますね。贅沢を極めたと言う理由で当時の幕府によって闕所けっしょ に処せられたとなっていますが、その実は国を左右する莫大な財力を幕府が恐れたと言う話があります。
今回のアリババの事例は、独占禁止法というお題目はありますが、創業者が「失踪」したと言う話もありましたし、おそらくは中国の国家権力に逆らった見せしめという色合いが大きいと思います。

国には法令を作り執行する力があるため、それ故に国家権力というものは抑制なり牽制されるべきなのですが、そもそも中国では憲法で「中国共産党の指導の下に国家を建設する」と規定されているため(中華人民共和国憲法前文)、国民に対する恣意的な権力の行使も可能であると個人的には思います。
その点では、法による抑制がほとんど無かった我が国の江戸時代以前と何ら変わることは無いですね。

中国共産党に有利な法令を制定し、逆らうものには「合法的に」弾圧を加える。
この「法に基づく行為そのもの」が中国への信頼を失わせている要因であるでしょうし、他の世界中の法の下の支配への脅威でもあると思います。

今回のアリババの事例だけでなく、ウイグル族への弾圧や香港や台湾への圧力も根本は同じでしょう。
憲法によって権力が制限されない国家がいかに国民や諸外国に弊害をもたらすかを、今私達は歴史の1ページとしてリアルタイムで見ているのかもしれませんね。