歴史ギャグ漫画「風雲児たち」の作者、みなもと太郎氏が亡くなりました。
コミック乱での休載が長引いていたので一抹の不安があったのですが、その不安が現実のものになってしまいました。
漫画「風雲児たち」は私の歴史好きの原点となった作品の一つです。
幕末を描くために関ヶ原の合戦から江戸時代全般を描くと言うスケールの大きな漫画だったのですが、これまでの日本史の教科書では詳細に触れられていなかったエピソードが満載でずっと楽しみに読んできました。
中でも会津藩成立の過程や前野良沢らの解体新書編纂の苦悩、そして、いわゆる田沼時代の重商主義的な側面などはとても印象的で、今も私の歴史への視点に大きな影響を与えています。
それだけに、クライマックスを迎えていた最近の幕末の物語を毎月楽しみにしてきましたが、とうとう未完となってしまいました。
みなもと先生が描く新選組はもちろん、天狗党の乱における水戸天狗党の道中やそれを追捕するあの田沼意次の曾孫田沼意尊など、様々なエピソードをどう描くかを楽しみにしていたのでとても残念です。
ただ未完にはなりましたが、歴史について新たな視点を与えて頂いたみなもと先生には感謝しかありません。
今はただご冥福をお祈りするのみですね。
