やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

2021年衆議院議員総選挙について

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今年の衆議院議員総選挙が終わって1週間経ちました。
そこで今回の選挙に関する個人的な感想を、素人ながら書いてみたいと思います。

野党共闘の効果は限定的だったようです

今回は与党自民党がどこまで議席を減らすかに注目が集まっていましたが、結果としては15議席の減少に留まりました。コロナ対策の失策や不祥事はあったものの、総理総裁の首をすげ替えた効果があったからか、微減と言っても良い結果になりました。
一方、野党第一党立憲民主党は13議席の減少、野党第二党の共産党は2議席の減少と、野党共闘を行ったにも関わらず両党とも議席を減らす結果となりました。自民党議席減を全くと言っても良いほど吸収出来ませんでした。
まあ、野党両党は小選挙区では健闘が目立ち、野党共闘にも一定の効果はあったとは思いますが、逆に比例区では大幅減となりました。やはり、同じ野党とは言え、主義主張が異なる政党同士の共闘が有権者に理解されなかったどころか、もともとの両党の支持者の離反も招いたところがあったのではと思います。

想定以上の日本維新の会の躍進

今回、個人的に想定以上だったのが、日本維新の会(以下、維新)の躍進でした。
特に驚きだったのが、維新が候補者を立てた大阪の15選挙区全てで他党の候補を圧倒した上に、ほとんど他党の比例復活を許さないほどの得票を集めた点でした。現に自民党候補で比例復活出来たのは2議席のみでしたしね。
また、隣接する兵庫県小選挙区でも1議席獲得しましたし、比例区でも北海道ブロックを除く全てのブロックで議席を確保しました。

この維新の躍進が示すものは、政権与党でも野党4党でもない選択肢を求める有権者がそれだけ多かったということはあるとは思いました。
ただ、大阪で「全勝」したのは、この10年で維新が大阪府下で深い根を張ったことが大きいと思います。
現在、大阪府知事大阪市長を始め、大阪府下の首長の内17名が維新所属ですし、大阪府議会で維新が過半数を占めている上に、ほとんどの市町議会に維新の地方議員が議席を持ち、中には第1会派を占めているところもあります。
逆に言えば、そこまで地方に根を張らないと自民党には勝てないと言えるのかもしれませんね。

野党間の明暗を分けたもの

立憲民主党共産党については、自民党の敵失への期待、並びに野党共闘というテクニカルな戦術に頼り過ぎた点があったと思います。本来であれば各党が堂々と自党の政策を掲げて自民党に相対することが王道だったはずなのですが。
また、野党共闘自体が中途半端であったことも議席減に拍車をかけたと思います。小異を捨てて大同につくという思い切った行動が取れず、共闘にしては曖昧な態度に終始したところも見られ、そのことが本来の各党の支持者層に不信感を与えた面は否めないと思います。

その点では大阪における維新の「全勝」が重要なことを示唆していると思います。
維新は他党と共闘せずに小選挙区自民党候補を破っているわけですしね。
これは数合わせなどに走らなくても、有権者の一定の支持を受ければ一強の自民党に勝つことも可能だということを示しています。
ただ、それには日頃の地道な支持基盤の拡大が必要ですし、そこを手抜きするわけには行かないと思いますね。

一方、他の野党、中でも国民民主党とれいわ新選組については独立独歩の施策を掲げ、旗幟が鮮明だったことが議席増に繋がったとは思います。
とは言うものの、衆議院で影響力を持つにはまだまだ力をつける必要があると思いますね。

来年の夏には参議院通常選挙が行われますが。
おそらくはそこで、今回の総選挙の結果が一過性のものなのかどうかが明らかになると思います。
今回の総選挙で各政党が様々な政策を掲げましたが、それらを来夏までにどこまで取り組むことが出来るか。
そこが重要なポイントだと思いますね。