非電化区間に蓄電池電車を導入する事例はこれまでにもありましたが、蓄電池電車導入を前提として電化区間を非電化にするのは初めての事例だと思います。
ただ、今回の判断は今後、全国の鉄道網を維持して行くためには重要な示唆を与えていると個人的には思います。
非電化区間の電化でネックだったのは架線が必要な点でしたが、蓄電池電車の場合は充電設備さえ整えれば架線が不要ですしね。
架線およびその維持にはコストがかかるのと、断線のリスクはあるので、その辺りをクリアできるのであれば蓄電池電車に分はあると思います。
問題があるとすれば蓄電池の容量でしょうが、こちらは技術の進歩で大容量化や軽量化が今後図られて行くでしょう。
なお、蓄電池電車については単に非電化区間での活用だけでなく、同じ電化区間でも電圧が異なる区間や架線方式と第三軌条方式といった充電方式が異なる区間での相互乗り入れにも活用できると思っています。
例えば、電圧も充電方式も異なるJRや他の私鉄と地下鉄との相互乗り入れに活用が可能ではないかと思いますね。
また、地下鉄については蓄電池電車を使うことで架線や第三軌条を不要になりトンネルを小さくできるため、コスト削減に繋がるとも思います。
まだまだ蓄電池の容量による走行距離の限界や連結が可能な車両数の問題はあるとは思いますが、今後の鉄道の有り様を考えれば蓄電池電車はもっと利用価値があるのではと思いますね。