先日放送された、銀河英雄伝説 Die Neue These第43話「宣戦布告」のネタバレ有りの感想です。
ラインハルトによる事実上の「宣戦布告」に動揺を隠せない同盟。
アニメオリジナルの描写で、より銀河英雄伝説のテーマの一つが浮き彫りになった感はありました。
世論が分かれる民主主義社会
幼帝の「亡命」受け入れを巡って様々な意見が飛び交う自由惑星同盟の社会。
市井の人々の意見が延々と描かれたのはこのアニメのオリジナルですが、良い描写だと思いました。
一方でメディアによる世論誘導的な描写もあり、その辺は現代社会のメディアの有り様を想起させられるかなとは思いました。
腐敗した民主政治と清廉な独裁政治
ジョアン・レベロとホワン・ルイ、二人の政治家によって語られる「腐敗した民主政治と清廉な独裁政治」という究極の選択。
この銀河英雄伝説を語る上では欠かせない重要なテーマの一つですね。
個々のキャラクター描写の秀逸さもありますが、銀河英雄伝説の魅力はなんと言ってもストーリーの背後に様々なテーマが見え隠れするところですね。
それにしてもホワン・ルイはノイエ版ではより味のある政治家として描かれていますね。
なかなかお目にかかれないタイプの政治家ですが、現実でも見てみたい架空の政治家の一人ではあります。
ヤンとユリアン
今回、帝国と同盟の間に再び戦雲がたれこめる中で軍部への統制を強めるトリューニヒト政権。
その影響はハイネセンから遠く離れたイゼルローンにも。
いよいよユリアンの巣立つ時が来ましたね。
それにしても、ヤンとユリアン双方の不器用さは、血は繋がっていないですが紛れもない「親子」だと思いました。
そして、その「親子」を見守るイゼルローンの面々も。
ハイネセンの権謀術数に満ちた生々しい描写を見た後だけに、最前線ながらもほのぼのとしたイゼルローンの描写に一服の清涼感がありましたね。
第三期の過去の感想