
昨年は万博イヤーということもあり、本は漫画も含めてほぼ積読状態でした。
『昭和天皇物語』も第16巻と第17巻が未読のままでしたが、今月にはさらに新刊が出ると聞き、先行してまとめて読んでみることにしました。
昭和天皇物語 第16巻
ついに日米開戦へ。
史実通り、開戦直後の快進撃からミッドウェー海戦敗北による暗転までが、一連の流れとして描かれていました。
自身の思いとは裏腹に、日に日に追い込まれていく日本の状況に苦悩する昭和天皇。
そして、その意を汲み取り、戦争の早期終結を図ろうと奔走する山本五十六大将の姿が印象的でした。
昭和天皇が「声を聞きたい」とある人物を示唆した描写は、これからの物語への重要な布石のように感じられました。
孤独の中で懊悩する昭和天皇の姿が、これまで以上に強く描かれている巻でした。
昭和天皇物語 第17巻
ガダルカナルの戦い、山本五十六大将の戦死への過程、そしてインパール作戦。
当時の日本軍が抱えていた欠点が、これでもかというほど随所で克明に描写されています。
そして、アメリカの圧倒的な物量の前に、徐々にすり減っていく日本。
戦争の舞台は、いよいよ本土へと近づいてきました。
正しい情報が伝えられない状況の中、昭和天皇は「声が聞きたかった」人物である、前侍従長の鈴木貫太郎枢密院副議長を宮城へ招致します。
そこで鈴木の口から語られたのは、餓島と呼ばれたガダルカナル島での日本軍の惨状でした。
この描写からも、昭和天皇に事実を述べる勇気を持った重臣が、いかに少なかったのかを痛感しました。