やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

クラウド・コンピューティング

スポンサーリンク

social web ramblingさんのところで紹介されていたので、遅くなりましたが購入して読んでみました。
クラウド・コンピューティングという言葉が、なぜこれほどまでに喧伝されているのかが一般の人にもわかるように説明されているように感じました。
単純なクラウド・コンピューティング礼賛だけの本でもありませんし。
ブロードバンドの普及、スマートフォンの台頭、そしてネット上のデータサービスの進化などといった、ネットとコンピュータ、携帯電話を取り巻く現状を把握するにはいい書籍だと思います。

ただ、確かに企業経営において情報化戦略は重要な課題ではありますが、情報化=IT化では無いということは心に留めておく必要はあると思います。
IT化はいわゆる情報化のプロセスの中の一つの形態でしかありませんし。
企業経営においては、情報も含めた限られた経営資源をどのように活用するかという経営戦略を抜きに情報化を考えるのは、結局は無駄を拡大再生産するだけでしか無いでしょう。
クラウド・コンピューティングで重要なのは、ユーザーにとって今まで以上にコンピュータやネットが使いやすい環境が提供されるようになったという点だと思いますが、それが自社にとってどのような恩恵や弊害をもたらすかについても考える必要があると思います。
手段さえ揃えれば全てがうまく行くという幻想を抱かないように気をつけないといけませんね。