やねしんの読書録
先日の日曜日に、兵庫県立美術館で開催されている「描く人、安彦良和」展を観に行ってきました。 安彦良和氏はアニメーターやアニメ監督、また漫画家としても有名ですが、個人的には小説の「鋼馬章伝」や漫画の「虹色のトロツキー」が印象に残っています。 …
ネタバレ注意新刊の内容に触れている文言があります。ネタバレになる可能性もあるのでご注意ください。一ヶ月以上前に発売された新刊ですが、ようやく読破。 今回は今川家のお家騒動第二幕の前半部です。前回のお家騒動は小鹿新五郎(範満)の後ろ盾になって…
確かに近年、異世界転生ものが増えていますね。 あとはRPGなどのゲームシステムを取り入れた作品なども。 ただ、その事自体に目くじらを立てることはないと思います。そもそもこれらの作品のベースになっているのは、これまで多く作られたわが国のファンタジ…
速報を見た時は何も言葉が出ませんでした。 漫画ではDr.スランプとドラゴンボール、ゲームではドラゴンクエスト。 子供の頃にはいつも鳥山さんの作品がかたわらにありました。早すぎる旅立ちだと思いましたが、それだけ作品を紡ぐということは命を燃やし尽く…
表紙は戦支度をした新九郎。 これからの戦いの日々を暗示するかのようですね。前巻の終わりに起きた太田道灌の横死により激震が走る東国。 一方、龍王丸の家督相続に奔走している新九郎にとっては好機到来ということで、龍王丸の駿府帰還に向けての工作が本…
訃報を聞いて本当にびっくりしました。 61歳は早過ぎます……。東京ライフKANポップ¥255provided courtesy of iTunesKANさんと言えばもちろん「愛は勝つ」ですが、個人的には「東京ライフ」が印象深かったです。 窪之内英策さんの漫画「ツルモク独身寮」でこの…
新九郎、奔る! 第14巻 表紙は仲睦まじい新九郎とぬえ。 ようやく新九郎は幕府奉公衆小笠原政清の娘ぬえと結婚しましたが、そもそもぬえが新九郎の家に馴染んでいたので、気がついたら祝言を上げていたという感じでした。 祝言までの過程で、主君である将軍…
以前、ビッグコミックスピリッツで掲載されたゆうきまさみ氏と三谷幸喜氏の対談がウェブ上でも公開されていました。 ゆうきまさみ氏は究極超人あ〜るや機動警察パトレイバーなどの作者として有名ですが、今は新九郎、奔る!の作者としても有名です。 三谷幸…
享年68歳は早すぎます。 短い人生の漫画家が多い気はしますね。 第一線で活躍する漫画家は、文字通り日々命を削っているのかもしれないと思いました。漫画は絵で見せるのは当然ですが、セリフでも見せる漫画は少なく、ましてや絵とセリフが両立する作品はさ…
バーラトと聞いて銀河英雄伝説を思い出しました。 自由惑星同盟の首都星ハイネセンを擁する星系がバーラト星系でしたしね。そう言えば、インドの古典の一つにマハーバーラタという作品もありましたね。 個人的にインドの言葉はよく分からないのですが、バー…
本書は今年の2月に発売されました。 ちょうど大河ドラマ「どうする家康」が放送されているので、時宜を得た著書とも言えますね。 あの磯田道史氏が執筆したということで興味が湧いたので、遅まきながら読んでみました。話はそれますが、現在放送中の大河ドラ…
引っ越す予定の先が間違って取り壊されたという話は悲惨としか言い様がないですが、過去に小説や漫画の題材になってそうな話だと思っていました。ゲンさんはやってないけど両さんはやっていました…。 pic.twitter.com/zqKH11QWV1— KYウリエル (@KYuriel) 202…
しばらく買っていなかったためにまとめ買い。 リアルタイムにビッグコミックオリジナルで読んではいますが、やはり単行本でまとめ読みすると話の流れが見えて得をした気分になりますね。 以下、各巻の感想を書いてみました。 帝国陸軍内の統制派と皇道派との…
この第13巻で、新九郎を悩ませていた借金問題もひとまずは解決へ。 徳政と言えば鎌倉時代の印象があったのですが、室町時代に分一徳政という制度があったのを初めて知りました。日本史は奥が深いですね。 年貢に収入を頼る武士は、いつの時代も借金問題に頭…
エンターテイメントとしての歴史漫画がアニメ化されるのは胸熱ですね。 特に北条時行と中先代の乱を題材にしているというところがポイントです。 鎌倉時代から室町時代までの東国の話は面白いですしね。 今から期待しています。近年、歴史的にはマイナーな場…
子供の頃から親しんでいた漫画家先生がまた一人……特に子供の頃、SF作品と言えば松本零士氏の作品でした。 中でも銀河鉄道999は私の鉄道や宇宙、ラーメン好きを決定付けた作品でした。 漆黒の宇宙を白煙を上げて疾走する999の姿に見知らぬ土地を列車で旅する…
ようやく読み終えました。今回はきまぐれな大御所義政がどのようにして龍王丸の今川家相続の御内書を出すかに注目していました。 義政の亡き父普広院殿(第6代将軍足利義教)に対する尊崇の念と、関東情勢への懸念といった、義政の心の動きが上手く描かれて…
久しぶりに督戦隊という言葉を見ました。 有名なのは、第二次世界大戦の独ソ戦の中で、ソヴィエト連邦の赤軍において組織されたものですね。 もともと一般的な軍法において敵前逃亡は死刑も含む極刑に処せられますが、督戦隊は軍法会議によらずに味方の兵士…
ネタバレ注意新刊の内容に触れている文言があります。ネタバレになる可能性もあるのでご注意ください。ほぼ4ヶ月ぶりの新刊。 今川氏の家督相続の行方、そして所領の荏原の惨状、共に新九郎にとっては頭の痛い状況が続いています。 特に荏原は度重なる飢饉で…
ついに五・一五事件が勃発。 犬養総理の死により、ついに戦前の政党政治が終わりを迎えます。 驚いたのは、この時にまだ東郷元帥が生きていたというところですね。 ただ、東郷元帥の若手将校をかばう言葉に、後の軍部の政治介入を是とする当時の雰囲気が感じ…
今川義忠亡き後に勃発した、今回の駿河守護今川家の御家騒動。 新九郎にとってはその後の雄飛へのきっかけとなったはずなのですが、さすがに二十歳そこそこでは太田道灌など百戦錬磨の年長者に翻弄されるのが落ちだったわけで。 だからこそ今回の調停につい…
ようやく天国でコンビの再結成なのかなと。子供の頃から本当にたくさんの作品で楽しませてもらいました。 藤子不二雄時代から、藤子・F・不二雄先生と別で作品を描いていたそうですが、子供心にはどちらも同じ藤子不二雄先生の作品として違和感なく読んでい…
何年か前に黒潮大蛇行が起こっているという話を聞いていたのですが、もう5年近くも続いていたんですね。 近年の不漁や天候不順はこの影響なのかなと思ったりしました。個人的に黒潮大蛇行という言葉を知ったのは、みなもと太郎氏の風雲児たちというコミック…
新九郎、奔る! 第9巻 今川義忠の遠江侵攻とその後の横死で窮地に立たされた今川家。 さらに嫡男の龍王丸が幼少ということから家臣団が動揺した挙げ句に御家騒動が勃発。 そこで亡き義忠の正室伊都の弟である新九郎が駿府へ赴くことに。これまでの北条早雲(…
今日はあいにくの天気だったので、久々に漫画をまとめ読みしていました。 その中から今回は、昨秋に完結した星野之宣先生の海帝9巻の感想を書いてみようと思います。 海帝 第9巻(最終巻) 最終巻だと事前にわかっていたので、残りの航海がすべて描かれるの…
田中節が相変わらずで安心しました。 このように過去の田中作品の裏話的なものが時折出てくるのは、一読者としてはとてもありがたいと思っています。政治的なナンバー2で歴史上成功した人がまれなのは、やはり政治の世界だからだろうと思います。 ビジネスの…
誤りを指摘することは大切なことなのでしょうが、要は言い方だったのだろうと思いました。 プラネテスのアニメを制作したスタッフも原作者の幸村誠氏も誤った知識を積極的に流布しようとしていたわけではありませんし、あくまでもエンターテイメントとして視…
小学生の頃に、学研まんがの日本の歴史で色々な作品を読ませて頂きました。 学研まんがの中では田中正雄氏と並んで印象に強い漫画家でしたが、とうとうお二方とも亡くなられてしまいました。ムロタニ・ツネ象氏は濃いタッチの絵柄が印象的でした。 学研まん…
本書は2018年12月に上梓された書籍で、大阪で維新の会(以下、維新)が支持されている理由と第1回の大阪都構想の住民投票の結果が反対多数となった理由とを、単なる印象論に留めずに実証的な分析を交えて要因を明らかにしたものです。今さらながら本書を読も…
5月に刊行された書籍ですが、ようやく読了。 現在の大阪市の行政区の増減を通じて、大阪市の発展の歴史が記述されたものですが、各行政区の特色や歴史も割と詳細に記載されていて、私的好奇心をくすぐる書籍でした。 イラストや古地図などの過去の地図なども…