やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

真田丸第49回「前夜」

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史実の狭間に真田兄弟の語らいを入れたのはいい演出だと思いました

言外の幸村の決意を読み取り、幸村を止めるために大坂へ向かう信之。現地で、たまたま大御所家康の命で再び調略に向かう叔父信尹と合流し、幸村の元へ向かいます。
幸村に対して、信之や信尹が家康の命で調略に当たったという説があったのは事実なので、これらを上手く合わせた演出になっていました。
幸村に提示された条件は、信濃一国40万石とも上田10万石とも言われていますが、今回は前者を取ったようですね。ただ、腹を括った幸村には通用しなかったようです。武田の遺領を終生求め続けていた昌幸パパなら、どう動いたか分かりませんが。
ただ、提示された条件などよりも、幸村と信之、そして信尹叔父の語らいが実現したのはとても良かったです。ある意味で、犬伏の別れ以上の今生の別れ感があったのは寂しかったですけどね。

残念ながら内通者の予想は当たってしまったようです

有楽斎のカミングアウトと退去で、大坂城の内通者は一掃されたかの演出がなされていましたが、今回の夏の陣でも徳川軍に裏をかかれ、又兵衛たちが戦死するに及んで、再び内通者の疑惑が。
個人的には分かっていたので、最終回でそのもう一人の内通者がカミングアウトするかなと思ったのですが、あっさり出てきましたね。史実から考えれば、てっきり大坂城落城近くのカミングアウトかなと思っていたんですが。
まあ、幸村たちが大坂城内で戦術を立てる場というのは限られていましたし、今回ぐらいでバレるのは必至だったのかもしれないですけどね。物語の流れで与八は可哀想なことにはなりましたが。

怒涛の伏線回収と180度変わったきりに対する印象

信之の「黙れ小童!」返しが代表的でしたが、家康に対する上杉景勝の台詞や幸村の妻子が伊達家に身を寄せるまでの流れなど、これまでの伏線が怒涛のように回収された感がありました。さながら、ジグソーパズルが合わさるような感じでしたね。
そして、きりに対する印象がいつの間にか180度変わっていたのも驚きでした。この辺は、三谷さんの掌の上でまんまと踊らされた感じですね。この作品を通じて「高梨内記の娘」きりに対して、好悪いずれについても強い印象が与えられたからこそ、物語の中できりが幸村の終生のパートナーとして強く印象付けられたのかなと思います。

一年かけて観続けた真田丸も、次回でいよいよ最終回。
歴史上後世まで語り継がれた幸村に相応しいラストを期待して、今から刮目して待ちたいと思います。