やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

雇用の確保か賃金体系の維持かの二極論に陥る危険性

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雇用の確保という観点から身を切る決断をしたという点では、とても大変な決断だったと思います。
人間というものは自分が不利益を被る時はとても抵抗しますから。それらを含めて、合意を取りまとめるのは非常に勇気がいることだったと思います。
ですが、この広電の行動を見習えとは一概には言えないと思います。
理由は、企業における人件費の問題は、それぞれの企業によって異なるからです。

企業において、コストの大半を人件費が占めるということについては異論が無いと思います。
問題は、その人件費をひたすら削減の対象にして良いのかというところだと思います。
人件費を削減することによって、従業員のモチベーションが低下し、結果としてその企業の強みを減退させることになる可能性もあります。
人件費の問題は、その企業がどのような経営理念の下にどのような戦略を立てているのか、そして、企業自体がどのような企業であるのかと言った自己分析を抜きにしては、問題解決には届かないのでは無いかと考えます。
場合によっては、赤字を計上するという選択肢も一つであろうと思うんですけどね。
まあ、株主の存在や複数年度の赤字決算を嫌う取引金融機関の存在もあるかもしれませんから、なかなか思い切った選択肢が取れないのが実情なのかもしれませんね。