今回で「菜の花の沖」が終わりました。
その中で、嘉兵衛の死後、高田屋が「取り潰し」に遭ったことに言及されてました。
淀屋辰五郎の例を出すまでもなく、江戸時代の商人たちは、士農工商の一番下といったこともあって、幕府に難癖をつけられては取り潰されることは多かったようです。
ただ農民と違い、一時期を除いては課税されることがなかった商人達は、江戸時代の商業の発達を担い、着実に力をつけていったわけです。(その商人の富に目をつけて、商業に対する課税を推進した老中田沼意次の政策は、やはり慧眼だったと言わざるを得ません。)
三井、三菱、住友、安田、後に四大財閥を呼ばれるこれらの集団は、いずれも江戸時代にその起源をたどることができます。それらが勃興できたのも、やはり江戸時代の幕府の商人に対する寛大な(というより野放図な)政策が寄与していたのは間違いないと思います。
菜の花の沖
スポンサーリンク