個人的にそばは東日本で好んで食べられていると感覚的に思っていましたが、黒ボク土が偏在していたからこそ、東日本でそばの栽培が盛んに行われたことも根底にあるようです。
そばが救荒作物だったのは初めて知りました。
確かに火山灰由来の黒ボク土は栽培できる作物が限定されるでしょうし、そのような中でも育つそばはとても重宝されたのではないかと思います。
昔話でそば畑が出てくるように、そばは昔から栽培されていますが、それには理由があったというわけですね。
もっとも、救荒作物であるはずのそばから麺にしたそばであるそば切りが生まれたのは、食を追求する我が国の社会らしいとは思いました。
本来であれば雑穀であるそばですが、だからこそ食べるなら美味しく食べようと考える発想に至ったのかもしれません。
火山国ゆえに黒ボク土など耕作に適さない土地が広がるハンデはありましたが、だからこそ長年にわたって食べられるものや調理法が我が国では求められ続けたのだと思います。
逆説的に言えば、火山国だったからこそ、我が国では独特の食文化が生まれたのかもしれないですね。