先週の水曜日に休みが取れたので、奈良国立博物館へ生誕1250年記念特別展「空海」を見に行ってきました。
弘法大師の名で知られる空海は言うまでもなく真言宗の開祖ですが、実はこれまでその一生を深く知る機会が個人的にありませんでした。
今回ちょうど良い機会だったので、夫婦でのんびりと展示を見ることにしました。
平日にも関わらず、多くの人でにぎわっていました。
もちろん鹿も多かったです。
撮影が可能だったのはこの文殊菩薩坐像だけでしたが、密教の曼荼羅や経典、貴重な法具などをたくさん見ることができて良かったです。
経典については大日経に吉備由利の名前が出ていたのが目を引きました。
吉備由利はあの吉備真備の姉妹とも娘とも言われる人で、時の称徳天皇の側近くに仕える命婦でした。
大日経は仕えた称徳天皇のために吉備由利が発願したもののようです。
他には空海に関する唐の文書で空「毎+水」という表記が結構見られました。
いわゆる則天文字による表記ですね。
則天文字はその名の通り、武則天(則天武后)の時代に制定されたものですが、空海が入唐した頃には既に百年以上経っていました。
それでも使われていたのは、武則天が後世の唐の皇帝に否定されながらも、中には生き続けたものもあったのだと思いました。
空海の展示を見た後は、隣接するなら仏像館で展示されている金峯山寺仁王門の金剛力士立像を見てきました。
ちょうど仁王門の修繕工事が行われているために、こちらで展示されているようです。
東大寺の金剛力士立像も大きかったですが、こちらの像も大きく見応えがありました。
色々と楽しめた展示でした。