やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

桜の雨が舞う

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まあ、この十年ほど不景気な話や気分の悪い出来事が多いこの国ではありますが。
そんな状況でも、この国に生まれて良かったなあと思うのが、季節の移ろいを感じる時ですね。
春に息吹を感じ、夏に水と戯れる。
秋に実りを味わい、冬に自然の厳しさを知る。
中でも、厳しい冬が明けた後の春の陽気な日々は、咲き乱れる桜と共に自分の心をも明るくしてくれたりします。

そんな訳で、日々の生活で公私ともにささくれた気分を癒すために、満開の桜を見に奈良は吉野山に行ってきました。
まずは先月末に大阪・美原と奈良・大和高田間に開通した南阪奈道路に乗って、一路奈良へ。
途中片道一車線の所もありましたが、思ったよりも交通量が少なくて、意外に早く大和高田に着く事が出来ました。
これで片道650円と普通車だと西名阪道よりも割安になるので、これから奈良に出かける時はちょくちょく利用する事になりそうです。
そして大和高田から南に向かって吉野山へ。
山の麓に着くと、さすがに山の中は車両通行禁止になっているらしく、麓の臨時駐車場に誘導されました。
で、そこから出ているシャトルバスに乗って、山中へと向かうことに。


吉野山は、麓から下千本、中千本、上千本、そして奥千本の四つの地域に分かれていて、麓から次々と桜が開花していき、奥千本の桜が開花する四月下旬まで、山のどこかで桜を観賞出来るのが特色だったりします。
今回は中千本から下千本の方向へゆっくりと歩いていくことにしました。
結構上り下がりが激しい道が多かったのですが、ご覧のように満開の桜をたくさん見る事が出来て、疲れもどっかに吹き飛んでしまいました。

ところで吉野山は、桜の名所であると同時に役小角(えんのおづの)に代表される修験道の縁の地であり、また太平記でも有名な南朝の本拠地が置かれた所でもあります。 もちろん、歴史フリークな私はそのゆかりの史跡も訪ねました。
左があの後醍醐天皇墓所がある如意輪寺。右が修験道名刹金峯山寺です。
特に如意輪寺は、あの楠木正成の嫡男楠木正行(まさつら)が四条畷の合戦に赴く時に本堂の扉に矢じりで記した辞世の句が有名です。
金峯山寺は、昔に林間学校で出かけた時に座禅を組まされた事があったのですが。
………俗世間に未練がありまくりの私にはもう一度やろうという気はおこらなかったです。

そして、そこから下千本へと向かう途中で山の遠景を見る事が出来ました。
………あまりの素晴らしさにしばらくずっとこの風景を眺めていました。
やっぱり春はいいですね。
ちょうど心地よい風も吹いていて、桜の花びらも舞うように散っていましたし。
稚拙な写真のおかげで、この感動が十分に伝えられないのが本当に残念です。