やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

情報に対するニーズの変化を捉える必要があるのでしょう

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もともとインターネットの普及によって、「無形のデータそのものに価値があるもの」が世界中を駆け巡るのが容易になりました。
具体的に言えば、「情報」と「貨幣」などがそれに当たります。
従って、その「情報」を取り扱うメディアや出版業界、「貨幣」を取り扱う金融業界などが、インターネットの普及によってビジネスモデルを変革する必要が出てきたのは、至極真っ当な時代の流れなのでは無いだろうかと思うわけです。
この状況下にあって、今もなおインターネットに対して背を向けるのは、現実から目を背けているのと同じだと断じざるを得ません。

こちらでは上記引用の記事から、出版業界に話を絞りたいと思いますが。
肝心なのは、自分たちが売っているのは出版物という情報そのものだという認識を持つことだろうと思います。その上で、その情報そのものが顧客のニーズに合うものなのかという自問を繰り返すことが重要であります。
ただ、上記の考えでは出版の文化的側面がなおざりにされるという反論があるかもしれません。それに対しては、文化と言えども人間のニーズの上に成り立っているという事実を認識しておく必要があるのではないかと思います。
どれほど高尚な情報であってもニーズが無ければ意味がありません。これは、大衆の欲望に追従しなければならないという意味ではなくて、自分たちがニーズを掘り起こすという能動的な工夫が必要だという意味です。
顧客がお金を払ってでも手に入れたい情報とは何なのか?
これまでのビジネスモデルにしがみつくだけでは無く、そのニーズを能動的に探る工夫が物を売る側にも求められているのではないでしょうか?
これは、別に出版業界を狙い撃ちにした変革の波ではありません。
これまでに他の業界に多かれ少なかれ変革を要求した顧客ニーズの変化の波が、ようやく出版業界にもやってきたというだけなのだろうと思います。