ここ数年、「KY」という言葉をよく聞くようになりました。
ですが、その言葉の基となった「空気」とは一体何であるのか?
その言葉に一定の説明を与えたのが本書です。
正直言えば、文章はなかなか難解だと思います。
特に、キリスト教などの一神教が持つ独特の考え方をつかむには骨が折れましたし、これからも何度も読み返すことになりそうです。
ですが、読めば読むほど、我々日本人がいかに近代の西洋化の中で様々なものを継ぎはぎしてきたかということが理解出来ると思います。
とは言うものの、答えとして「昔に戻れ」などという復古的な本でもありません。
近代以来、我々が歩んできた道を振り返り、どこに過ちがあったのかということを明らかにした本であると、少なくとも私は感じました。
過ちが理解出来たならばただせばいい。
ですが、過ちを理解出来なければただしようがない。
そう言ったものを気付かせてくれる本であると、私などは思いますね。