やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

アニメ作品の量から質への転換

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単純な数式で考えれば、アニメ視聴者数×平均アニメ視聴時間がアニメ制作側が視聴者にアニメをアピール出来る総和であり、その総和を巡ってアニメ制作側がしのぎを削っているのが今の構図なんだろうと思います。
その上に、数を作ればリスク分散が図れるという事情もあり、制作者サイドも数で勝負することになり、結果として毎クールごとの作品の濫造につながっているのでしょう。
アニメ制作会社であっても私企業ですから、利益が上がらなければ経営は安定しませんし、経営が安定しなければアニメ制作にも集中することが出来ません。その点を考えると現状については仕方がないと思うこともあります。
が、濫造によって質が落ちることによって視聴者そのものが離れるリスクもあります。アニメの原作となり得る漫画や小説もなかなか見つけにくくなりそうですし、もともとゲームやネットムービーなど、アニメにとっての代替財はいくらでもありますしね。数に主眼を置いたビジネスモデルをいつまでも続けていると、誰から見ても先細りするのは自明であろうと思います。

そこで必要となるのは、ブルーオーシャン戦略でも書かれている「何を削り、何を付け足すか」というところだろうと思います。
実は制作者サイドでは「必須である」と考えられていることが、視聴者サイドでは「必須ではない」と考えられているかもしれません。
既に実行に移されていますが、視聴者層がテレビもYouTubeも見るのであれば、必ずしも高い放送料をかけずにYouTubeでの放送一本に絞るのも一つの手法だと思います。却って地方の視聴者層も取り込めるかもしれませんしね。
本数を減らして質を高めるのも一つの手法でしょう。リスクは高まりますが、質が新たな視聴者を取り込む可能性もありますし。
ここで大切なのは、現状維持と固定観念から離れて考えるということです。
この両者は、何も考えない結果の所産でしかありません。
ビジネスは新しい発想の連鎖であることも、心に留めておくことが必要かもしれませんね。