やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」3月感想

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水色桔梗

世間は緊急事態宣言で大騒ぎですが、こちらはマイペースで、遅まきながらNHK大河ドラマ麒麟がくる」の3月の感想を。
ようやくあの織田信長が登場。
十兵衛との絡みを楽しみにしながら観てました。

第七回 帰蝶の願い

斎藤利政・高政父子、そして帰蝶に挟まれる苦労人十兵衛、今度は信長の品定めをするために再び尾張へ。
毎回やたら使いっ走り役をさせられています。

熱田神宮の近くに港がある描写があり、当時は熱田の近くに海岸線があったことが描かれています。
津島港と熱田港を抑える織田弾正忠家。
織田弾正忠家は一般的に信長一代で急拡大したイメージがありますが、既に信秀の代には交易により財政的基盤が出来ていたということを示しています。
後世、信長が楽市楽座などで商業を重視したのは、もともと交易を基盤とした織田弾正忠家のあり様が根底にあったのかなと思いました。

そして、日の出とともに登場した信長も新鮮でした。
これまでに無い登場の仕方ですしね。
染谷さん扮する信長は、若いからか幼さも感じましたが、ここからどう変貌するかが見物です。

第八回 同盟のゆくえ

漁から戻ってきた信長と邂逅した十兵衛。
品定めをするように言われていた割には、交わす言葉は少なめでした。
挙動から信長の人となりを探ろうとしたのでしょうか。

結局、十兵衛の決断は利政、高政、そして帰蝶の思いとも異なる全く別の道だったように思います。
人ではなく、自分自身が暮らす美濃の行く末を考えた決断。
結果として、高政との間に亀裂を生み、帰蝶の思いとも異なるであろう決断であったと思いますが、作中の十兵衛らしい決断だったのではないかと思いました。

第九回 信長の失敗

ようやく菊丸の正体が判明。
実在する歴史上の人物であるかどうかはともかく、菊丸の言葉の端々にうかがえる三河への郷土愛の背景はよく分かりました。
竹千代、後の家康との絡みが楽しみになってきましたね。

冒頭まではうつけというよりは御曹司のボンボンといって感じの信長でしたが、「引出物」を信秀に献上した時に一変。
Twitter上では「サイコパス」というツイートが結構見られましたが、言い得て妙だと思いましたね。
染谷さん扮する信長とのギャップもあり、冗談抜きで恐ろしさも感じました。

第十回 ひとりぼっちの若君

京では駒の幼い頃を知る伊呂波太夫が登場。
そこで太夫が駒を助けた武士の話をすることで、再び明智家との繋がりが。
再び十兵衛に会うフラグでしょうね。

一方、十兵衛は再び斎藤利政の命でまたまた「おつかい」に。
その過程でようやく織田信長と一対一の会話が実現。
二人の会話の「間」がなかなか面白かったです。
ここからどう進展するのかが見物ですね。

ただ、今回一番凄かったのは、信長と竹千代のやり取りでした。
特に竹千代は本当に幼子とは思えないですね。
大人びた言葉を発する竹千代に、その言葉を正面から受け止める信長。
丁々発止の会話をとても小気味良く楽しむことが出来ました。

第十一回 将軍の涙

今川の攻勢に劣勢の織田。
そこで織田信秀は美濃の斎藤利政に援軍を求めますが、国衆をまとめきれない利政は兵糧ぐらいしか出せない状態。
そのような織田にとっては嬉しくない話をする使者として白羽の矢が立ったのはもちろん十兵衛。

今回面白かったのは、十兵衛が驚くほど使いっ走りをさせられたことですね。
主君の利政はもちろん、今度は信長と帰蝶の夫婦にも使われたりと大変な目に。
そのような中でも守護家の土岐家から将軍への献金を引き出させた十兵衛はさすがですね。
その分、高政としてはならない約束をしてしまった気はしましたが。

そしていよいよ十兵衛は将軍足利義輝と対面へ。
今回の大河で注目していることの一つが、この向井さん扮する将軍義輝の描かれ方です。
足利義輝は剣豪将軍と渾名されるほどの剣の使い手ですが、それを向井さんがどう演じてくれるか。
今は流浪の悲哀が前面に出ていますが、剣豪ぶりにも期待したいです。

まとめ

3月も十兵衛は使いっ走りの日々でした。
ここまで便利に使われる日々が続くとさすがの十兵衛も相当ストレスが溜まるだろうなとも思います。
後年、ぶち切れ同然にあんな所業を行ったのもむべなるかななどと思ったりもしました。
ただ、十兵衛にとっては不本意でしょうが、それだけ周囲から頼りにされている証左でもあるのだろうと思いますし、それはそれで新鮮な十兵衛像ではあります。
4月以降も新しい十兵衛像を楽しみにしたいですね。