やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」10月感想

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水色桔梗

今月初めに書こうと思っていたのですが、旅行などで延び延びになっていました。
もう11月も終わりですが、先月分の「麒麟がくる」の感想を書いてみたいと思います。

第二十六回 三淵の奸計(かんけい)

守護としてのプライドは高く、足利義昭元服時に烏帽子親を務めた際にも上洛をしきりに宣言していた朝倉義景ですが、肝心の家臣をまとめ切れずに行動には移せないまま。
義昭一行は飼い殺しの状態が続きます。

事態が動かないことを不安視した三渕藤英や細川藤孝ら幕府奉公衆と十兵衛は、朝倉義景を見限り織田信長を頼ろうとしますが、当然、朝倉義景は激怒。越前から義昭一行を出させまいとします。

そこで三渕藤英が上洛慎重派の朝倉家臣たちと語らって取った手段がなかなか凄まじかったですね。
さすがに直接の描写は避けていますが。
ただ、下剋上や裏切りなどが当たり前であったこの時代。これくらいのエグさは実際にあったかもしれないと思いました。

第二十七回 宗久の約束

美濃の織田信長へ向かった義昭一行。
驚いたのは、信長が義昭を迎えた際にいきなり一千貫もの大金を義昭に献上したことですね。
もともと織田氏は津島と熱田を支配し財政的にも豊かだったわけですが、尾張一国と新たに美濃一国を得たことで更に有数の富裕な大名にのし上がったところなわけで、この一千貫のエピソードは織田氏の裕福さを象徴するものなのだろうと思います。
織田信長が一足早く京を押さえることが出来たのは、地理的な近さだけではなく、これまでに築き上げられた経済的な基盤もあったことを示していると思います。

ただ、そのような裕福な織田氏であっても、堺の豪商の支援を受けた三好氏と相対するのは大変なわけで。
その実情を知った十兵衛は、堺の豪商を味方につけようと堺の有力者である今井宗久接触します。
陣内孝則さん扮する今井宗久は、駒との絡みで以前から登場していますが、佐々木道誉陶晴賢宇喜多直家と言ったこれまで陣内さんが演じられた武将とは打って変わっての静かな演技で、これはこれで今井宗久の堺商人としての底知れなさを感じさせられました。

ただ、六角勢や三好勢との戦いが省略されたせいか、織田信長の入京はあっさりとしたものでした。
ですが、京に入ってからの方が信長にとっては本当の戦いなのではないかとは思いましたね。

第二十八回 新しき幕府

織田信長の後押しにより入京し、将軍位に就くことが出来た義昭。
その下で新たな幕府の枠組みが作られ、十兵衛も幕府奉公衆として義昭に仕えることに。
十兵衛も浪人生活からようやく表舞台に出たと言う感じですね。

一方、政所頭人として片岡鶴太郎さん扮する摂津晴門が登場。数々の敵役を演じてきた片岡さんらしい演技で、より悪役感が際立ちますね。十兵衛との陰険漫才も期待出来そうです。

第二十九回 摂津晴門の計略

信長が二条城を造営するという話になって、今の二条城を思い浮かべたのですが、調べてみると全く別の城だったようです。
洛中に造営する城を二条城と呼称する暗黙の了解でもあったのかなと思ったりしました。

また、摂津晴門の悪代官ぶりが際立っていましたね。
さすがは片岡鶴太郎さんです。
言い回しも芝居がかっていて、観ていて面白かったです。

そして、ここに来てようやく正親町天皇にも焦点が。
十兵衛が朝廷に肩入れする前触れかなとも思ったりしました。
そもそも、光秀(十兵衛)がなぜ謀反を起こしたかが、本能寺の変の謎の一つなのですが、この大河では正親町天皇も絡めて描こうとしてますね。
将軍義昭への義理立てか、またまた正親町天皇への忠義か、結末に向けて、京では更に政治劇が繰り広げられそうです。