今週放送された、銀河英雄伝説 Die Neue These 第18話「流血の宇宙 」のネタバレ有りの感想です。
早くも野合ぶりを発揮する「賊軍」
ラインハルトが「賊軍」と名付けたことに激昂する門閥貴族たち。
ただ、激昂するだけでてんで駄目駄目なのは、その後のローエングラム陣営への対応で百家争鳴状態になっていることからも明白ではあります。
この貴族たちの動きを見ていると、「天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず」という言葉を思い出しました。
門閥貴族連合はもともと野合なので、「人の和」が決定的に欠如しているんですよね。
もっとも、新皇帝擁立で先手を打たれて主導権が奪われたため「天の時」は失われましたし、「地の利」に至っては最も重要な首都星オーディンが初めからローエングラム陣営に抑えられていますしね。
いずれにせよ、貴族連合は以前にヒルダが言ったように、数だけが多いだけで分の悪さは決定的ではあるとは思います。
ミッターマイヤーなら赤子の手をひねるようなものでしょうね
そしていよいよ直接対決へ。
先陣を切るのは「疾風ウォルフ」ことミッターマイヤー提督。
機雷原の中の啓開航路を一糸乱れず進行し、賊軍の背後に素早く回り込む高速移動の様子を観ていると、ミッターマイヤー艦隊の高速移動は十二分に鍛えられた緻密な艦隊運用に裏付けられたもののようです。
ヒルデスハイム伯はもちろん、シュターデン提督に相対するのも赤子の手をひねるようなものだっただろうと思います。
ただ、以前のアムリッツァ星域会戦ではそのミッターマイヤー艦隊をも上回るスピードでヤン率いる第13艦隊が攻勢をかけたわけですから、いかに同盟のフィッシャー少将が艦隊運用の達人であったかということも同時に感じましたね。
口は災いの元を具現したオフレッサー
ミッターマイヤーに徹底的にやられた賊軍が逃げ込んだレンテンベルク要塞。
ローエングラム陣営は今後の進軍の橋頭堡とするためにこの要塞の奪取を図りますが、そこへ待ち構えていたのがラインハルト嫌いを公言する装甲擲弾兵総監のオフレッサー上級大将。
予想通りの蛮勇ぶりでローエングラム陣営の装甲擲弾兵をなぎ倒していきます。
で、調子に乗ってラインハルトを挑発するオフレッサーがラインハルトの姉アンネローゼを侮辱する発言をするに及び、ついにラインハルトが激怒。オーベルシュタインの入れ知恵もあり、オフレッサーは戦死以上の酷い最期を迎えることに。
まさに「口は災いの元」を地で行った感じですね。
その余計な一言さえ無ければ、オフレッサーもまだマシな最期を迎えられたかもしれません。
まあ、これで貴族の間に相互不信の種が蒔かれたので、より貴族連合は窮地に追い込まれるだろうといったところです。