やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

MADLAX#26「欠片 -pupil- 」

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とうとう最終回を迎えたMADLAX

とうとう元へ戻ることを決意したマーガレット。辛い選択だったろうと思います。
自分の嫌な面というのはなかなか直視出来るものでは無いですからね。ましてや、その嫌な面が具現化した存在が目の前にありますし。
そして、元に戻ったマーガレットを再び自分が望む方向へと誘おうとするフライデー。
このフライデーの行動は、はじめは自身の利益のためのそれだと思っていたのですが、どうやら彼なりに、そう見えた「欺瞞に満ちた世界」から人々を「解放」しようと考えてたようですね。

が、その「野望」も潰えたようで。
まあ、彼が望むことについては全く理解出来なかったことも無かったのですが、マーガレットが言うように「わざわざ知らせる必要はない」わけで。
確かに、余程の人格者でも無い限り、人は誰でも悪意や人を傷付けたいという衝動は持っていますし。ただ、それを抑えてるのは、何もモラルと言う人為的に作られたものだけでは無いんですよね。
この辺りは、人の悪行をただ単に刑罰などで押さえつけようとする最近の軽薄な風潮を見ても良く理解出来ると思うんですけどね。
結局最後まで、彼の考えに共感することが出来ませんでしたな。

ここは、死んだ者たちが生き返るという安易な方向に話が流れなくて本当に良かったです。
別の意味で驚かせる展開ではありましたけどね。
でもまあ、ただ消えて無くなってしまうだけと言うのは悲し過ぎますしね。
死んでいった人たちのためにも、やはり生者は可能な限り生き続けなければならないんじゃないかと思います。
それがたとえ重い十字架を背負っていくためだけの人生であっても。

そして、エピローグへ。
別々の人生を歩むことになっても心はどこかで繋がっている。
エピローグ中ずっと流れてた、マドラックスのテーマ風にアレンジされたマーガレットのテーマがそれをとても象徴しているように感じました。(この音楽のセンスはさすがに梶浦さんと言った感じです)
結末も満を持して終わらせたと言う感じですしね。
ま、端々で謎が残ったままになってたりとか、少し不満な部分もありましたが、そんな物は些細なことですしね。
私的には文句のつけようが無い終わり方でした。

次の真下監督、黒田さん、そして梶浦さんの作品に期待したいです。