やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

新会社法に関する覚書き

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以前にも書きましたが、来年には新会社法が施行されるという話なので、いろいろと関連書籍を物色していたのですが、なかなか良さそうな書籍を見つけたので購入してみました。 さすがに本体の条文が千条近くにものぼる新法なので、まずは概要を把握するのが先決なんですよね。
………それでも、その概要すら理解するのも一苦労なんですけどね。
年々、理解力が落ちてるようで焦ってます。

ただ、その中でわかった部分だけでも覚書き形式でまとめていきたいと思います。
まずは新会社法上で会社は大きく分けて二つに分けられます。
すなわち株式会社と持分会社です。
前者は言うまでもないですね。後者は合名会社と合資会社、そして合同会社(これについては後日書きたいと思います)が当てはまります。すなわち、現行の物的会社と人的会社に分けられていたものが、そのまま名前を変えたものと考えても差し支えないと思います。

まずは株式会社です。
今回の新法が施行されることで、今までなじみ深かった「有限会社」は新規に出来なくなり、全て株式会社に一本化されます。(ただし、現行の有限会社は、商号変更に伴う負担の問題もあり、新法施行後も商号の存続は認められます)
一方で、最低資本金制度が撤廃され、いわゆる「一円創業」が可能になる上に、それを恒久化することも可能になります。
また、株式会社では取締役三名以上で構成される取締役会の設置が原則必要ですが、いわゆる株式譲渡制限会社(会社の「憲法」である定款で、株式の自由な譲渡を制限する条項を盛り込んでいる会社)については、取締役会の設置は任意となっていて、取締役も一名以上からで済みます。(このあたりは、現行の有限会社法の規定(取締役一名以上)や出資者と経営者がほぼ同一の中小企業に配慮されたのかなと思います)

と言うわけでこの新法は、もともと中小企業のために用意されていた有限会社という仕組みがありながらも、信用力の問題などから無理をして株式会社が設立され続けているという現実に合わせたものとも言えるかもしれません。
他にも、日本版LLC(Limited Liability Company)とも言える合同会社制度の新設や、社債発行の自由化、企業会計の変更など、いろいろと興味深いこともありますが、これらは順次勉強していきたいと思っています。
既に社会人になってから十年を超えますが(年がバレますな)、まだまだ勉強しないといけないことは山ほどありますね。