やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

節税すれば会社にカネが残るかと言えば………

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一般的に、節税を行なえば会社の手元に残るカネが増えるというイメージがあるようですが、一概にそうとは言い切れないんですよね。
確かに短期的には残るかもしれませんが、長期的に見れば確実に別の意味での企業への金銭的な負担が増すのが事実です。
別の事例としては、役員報酬と個人借入金を利用した節税をして利益を個人の資産へと移した会社が、業績の悪化でいざその資産を使おうとした時に、価値の減少と消費によって資産自体が無くなっていたという笑えない話もあります。
節税を全面的に否定するつもりはありませんが、納税資金の借入などを利用して税引後利益による内部留保の蓄積が意外に楽な道である場合もありますね。

それにしても、納税に対する公認会計士・税理士と中小企業診断士をはじめとする経営コンサルタントとの考え方の違いには本当に驚かされます。
前者はいかに節税をするために利益を上げさせないかに奮闘し、後者はいかに利益を上げさせるかに奮闘します。
これは利益の捉え方の違いから来るものかもしれません。
経営コンサルタントが経営について学ぶとすれば、避けては通れないのがドラッカーの著作ですが、ドラッカーは利益のことを「将来の費用」と言っているんですよね。言わば、企業の将来のために上げるものが利益というもので、そこから内部留保の蓄積という考え方が生まれます。
まあ、中にはそうでは無い人もいるでしょうけどね。
ただ、税金を取られることだけに敏感になるよりは、もっと利益の計上について様々な角度から見る目を養う必要はあるかと思います。