やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

相次ぐ偽装問題やNOVAの一件に共通する部分

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最近、次々と明るみに出ている食品偽装問題や、NOVAの一件などで感じたことですが。
ほとんどの企業がオーナー型経営、あるいは創業者やその一族が経営権を握っている同族経営なんですよね。そう言った経営形態はトップダウンによる経営でスピーディーな経営を行いやすいという利点はありますが、一方で内部統制や外部からのチェックが難しいという欠点もあります。
そういう意味では、外部からは公認会計士や金融機関、外部取締役などからの意見を聞くこと、内部においては内部統制や法令遵守のルールを成文化することなどは、経営陣の暴走を防ぐという点では非常に有効だと思います。この点は規模の大小は関係ないですね。
もちろん、全ての外部の意見に従えというつもりはありません。企業にはそれぞれ企業理念や方針というものがありますし、それに照らし合わせて違う立場、あるいは第三者の意見を聞くという姿勢が非常に重要なのでは無いかと思うのです。

企業の定義には様々なものがありますが、社会に対して責任を持つ存在であるという事に異論は無いと思います。
もちろん株主主権と言われるように企業における株主の重要性は無視できませんが、それ以上に企業を取り巻くステークホルダー(利害関係者)の存在も無視できません。
そのステークホルダーの一つである消費者を軽視したことが、今回の騒動を引き起こした重要な要因なのでは無いでしょうか?
そして、もう一つのステークホルダーである従業員の軽視も、今回の騒動に繋がった可能性があります。今回の騒動の背景には内部告発の増加も指摘されていますしね。経営陣があまりにも利益の追求していった結果、従業員の就労環境を軽視し、あまつさえ従業員の意見も聞き入れないとなれば、追いつめられて内部告発に走る可能性も無いとは言えないと思います。
結局は、利潤追求だけが経営者の使命では無いということなのでしょう。どれだけ各ステークホルダーに満足を与えられるかが重要であって、利潤は結果なのでは無いかと。理想論ですが、経営を行う上ではその辺りにも留意する必要があるのでは無いかと思うんですけどね。