最近、この国のミサイルが我が国の上空を飛んでいますが、そのニュースを聞くたびに思い出すのが、MASTERキートン3巻に掲載されている「屋根の下の巴里」のエピソードです。
1941年、ドイツ軍によりロンドン大空襲と呼ばれる大規模な空襲が行われました。
爆撃を受け、瓦礫と化した大学にあって、後に主人公キートンの師となるユーリー・スコット教授は悠然と講義を続けます。
「さあ、諸君、授業を始めよう。あと15分はある!」
「敵の狙いは、この攻撃で英国民の向上心をくじくことだ。ここで私達が勉強を放棄したら、これこそヒトラーの思うツボだ!」
「今こそ学び、新たな文明を築くべきです。」
(MASTERキートン3巻・18ページ)
この言葉は、そっくり今の時代にも言えることだと思います。
戦争やミサイルは確かに怖いですが、そこで思考停止しているだけでは、それこそあの国の思うツボだと思います。
先行きが不安な時代だからこそ、向上心や未来を見つめることを諦めてはいけないと思います。
この「屋根の下の巴里」の終わりに、後にユーリー・スコット教授の薫陶を受けた主人公キートンが下記のようなセリフを述べています。
「人間は一生、学び続けるべきです。」
「人間には好奇心、知る喜びがある。」
「肩書きや、出世して大臣になるために、学ぶのでは無いのです……」
「では、なぜ学び続けるのでしょうか?」
「…………それが人間の使命だからです。」
(MASTERキートン3巻・24ページ)
この話を読むたびに、この歳になっても何か勉強をしなければと思います。
これからどのような時代になるかは分かりませんが、それでも向上心は失わないでいたいと思います。