やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

新九郎、奔る! 第19巻

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ネタバレ注意
新刊の内容に触れている文言があります。ネタバレになる可能性もあるのでご注意ください。

表紙は堀越公方足利政知の嫡男足利茶々丸
これから新九郎が飛躍するキーパーソンとなる人物ですね。

義尚亡き後の将軍後継争いが決着した後、まるで足利義政が道連れにしたかのように、兄弟の大御所足利義視堀越公方足利政知が相次いで薨去
大御所義視の死は新将軍義材にとっては大きな痛手でしたが、一方の堀越公方政知は嫡男茶々丸を廃嫡した上に、それを諌めた重臣長尾政景を自害に追い込んでいたため堀越御所は一気に動揺。
そのような中で茶々丸がクーデターを敢行。
影響は伊豆とその周辺に留まらず、京の清晃や新九郎にまで及ぶことに。
特に伊豆の所領が没収された新九郎は窮地に追いこまれます。

おそらくこの茶々丸のクーデターがなければ、新九郎の「伊勢宗瑞」としての飛躍はなかっただろうと思います。
もともと東荏原は手放す予定でしたし、このまま何もなければ駿河から伊豆にまたがる所領の経営をしながら、姉が家長を務める今川家の下で実直に働くという道を歩んでいたでしょう。
ところが伊豆の所領を奪われたことで、新九郎は対策を打たざるを得なくなりました。

まずは東荏原の所領を売ることに。
その悔しさをバネに新九郎は新たな道へ。
本作品の冒頭のシーンへ戻るにはまだ少し話数がかかるでしょうが、京での細川政元伊勢貞宗の動きもあり、次巻では大きな動きがありそうですね。