いよいよ後二回を残すのみとなった、ローゼンメイデンについて。
水銀燈によって自分の夢の中に閉じこめられ、過去の嫌な思い出に苦しめられるジュン。
その過去の思い出を見る限りでは、その本人たちが発した言葉というよりは、そう言われていると思い込んでるジュンの心の言葉なんじゃないかなと思いました。
いわゆる自意識過剰とでもいったような感じですね。
ただそれだけに、抜け出すためには自分自身の力が必要なんですよね。
が、その可能性すらも自ら閉じていってしまいます。
ジャンクという言葉に異様なまでに反応する水銀燈。
その反応を見る限りでは、この水銀燈の他のドールたちを見下す態度は、何かの劣等感の裏返しなのかもしれませんね。
他のドールたちにはあって、水銀燈には無い物に対する。
まあ、次回の最終話で謎は解き明かされるとは思いますが。
そして心の迷宮の奥底に閉じこもりつつあるジュンを叱咤するのり姉。
「でもね、だめじゃない人なんてこの世の中にはいないわ。誰だって、自分はだめだどうしようもないって、いつもいつもいつも思っているのよ」
「だからみんな頑張ってるの。自分に負けないように笑おうとしているの。楽しく仕事をしているの」
………この物語の白眉ですね。泣けて泣けて仕方がありませんでした。
ジュンが初めて大きな挫折を味わったのは理解出来ますし、今まで順風満帆な人生を送ってきたならば尚更それがこたえているのも理解は出来ます。
ですが、誰だって生まれてから死ぬまで傷つかないことは無いですよね。挫折することは多々ありますし、それが自分の心に痛烈な一撃を与えることも少なくはありません。
ただ、どんなに傷ついても、精神的に追い詰められたとしても、生きている以上は前に進むしかありませんし、自分の意志で動かなければなりません。
ジュンが幸福なのは、本当に彼のことを思ってくれる人たちが周りにいた事なんだろうと思います。
そしてそれが、最後の藁となりました。
そして、傷つき倒れた真紅の前に現れたジュン。
いよいよ次回は最終回。
ついにジュンと真紅による反撃開始ですね。