
半年間、万博訪問に注力している間に、「新九郎、奔る!」が2巻分出版されていました。
今回、まとめ読みしてみました。
新九郎、奔る! 第20巻
備中国東荏原の所領を売却し、東国での領地経営に注力する新九郎。
しかしながら、頼みの伊豆国の所領が堀越公方足利茶々丸に没収されたままで、依然として綱渡りな領地経営が続くことに。
そのような中で細川政元や伊勢貞宗らの工作が功を奏し、いよいよ将軍足利義材廃立のクーデター「明応の政変」が勃発。
前の堀越公方足利政知の子香厳院清晃が新将軍足利義遐となり、足利茶々丸は堀越公方として微妙な立場に追い込まれます。
その状況を見逃さないのが新九郎。
というわけで、大義名分を得ることといざとなれば即座に行動できるように念入りな工作を進めることに。
この辺りは京の政治に揉まれた伊勢家の一門らしいとは思いました。
新九郎、奔る! 第21巻
細川政元と伊勢貞宗らによる「明応の政変」は、政元の姉洞松院を妻に娶った赤松政則が味方についたことで決着。
ついに将軍が交代へ。
一方、足利義遐(義高)を新将軍と認められない堀越公方足利茶々丸は、人材の登用や重税などで家臣も含めて人心が明らかに離れる状況に。
新九郎にとっては絶好の機会ですが、奇襲をかけるにしても動員できる兵力が問題に。
頼みの今川家は表立っての支援は期待できず、堀越公方と距離を置く奉公衆などを味方につけるにしても兵力の担保が必要ですしね。
私的な新将軍の命令書という大義名分は手に入れましたが、いかに万全の兵力を整えるかが鍵になるということで、河東の葛山氏堯との交渉になったわけですが……
新九郎が女性に苦労させられるのはまだまだ続くというところですね。
で、新九郎もついに38歳ということで。
次巻でついに第1巻の冒頭に戻るというところでしょうか。
どのように描かれるかが楽しみです。