今週放送された、銀河英雄伝説 Die Neue These 第24話「わが友」のネタバレ有りの感想です。
腐敗した民主主義に対する絶望の果て
グリーンヒル大将やジェシカが亡くなった一方で、雲隠れしていた同盟元首が「颯爽と」登場。
そして、その同盟元首に歓呼の声を上げる民衆。
民主主義の負の側面をまざまざと見せつけられたシーンでした。
ヤンのセリフにもありましたが、このような民主主義の現実に絶望した人間が、クーデターを起こしたり民主主義を否定する独裁政治に走るという話は、この物語だけの架空の話ではないと思いました。
政治に飽きずに適切な代弁者を選ぶ不断の努力を重ねなければ、明日の我が国がこの同盟のようになるのだろうとは思いました。
ヤンとメルカッツ提督との対面は一服の清涼剤のような感じでした
そのような中で、同盟に亡命してきたメルカッツ提督をヤンが受け入れるくだりは、この話の中でも一服の清涼剤のような感じでした。
メルカッツ提督を守りたいがあまりに気負った感じのシュナイダーも微笑ましかったのですが、ヤンとメルカッツ提督との一対一の対話は言葉の端にそれぞれの為人がにじみ出ていてとても良かったです。
それぞれの友誼を丁寧に描いたのはこのラストへの布石だったのかなと思いました
そして、ついに第二期のラストが。
ラインハルトが「わが友 」キルヒアイスの墓参りをするシーンが入るのは分かっていましたが、ヤンがラップとジェシカの墓参りをするのは想定外でした。
ですが、確かにラインハルトとヤン、それぞれに先に逝った人たちとかけがえの無い時を共に過ごしてきたのは事実ですし、特にヤンとラップ、ジェシカの友誼については、このノイエ版銀英伝では非常に丁寧に描かれていましたしね。それぞれの墓参がラストに一番相応しいシーンだったのかなと思います。
特に最後のナレーションは、オーバーラップするエンディングも相まって、とても胸に迫るものがありました。
これでノイエ版銀英伝第二期が終了しましたが
これでノイエ版銀英伝はひとまず終了。
原作を何回も読んでいますし、石黒監督版の銀英伝も何回も見ているので分かってはいましたが、それでも終盤の展開は辛かったですね。
このノイエ版銀英伝は、個々のシーンでは若干駆け足かな?と思ったところもありましたが、総じて丁寧な作りで、シナリオも原作に忠実たらんという意思も感じられて、個人的には大いに楽しめました。
このまま続編を是非ともと思っていたのですが。
その続編が決定したようです。
全24話ということは原作の4巻までかなと思ったりしました。
いつ放送になるかは分かりませんが、また先の楽しみが出来たかなと思いますね。