やね日記

或る大阪在住Mac使いの道楽な日々

観光業はコロナ禍の今だからこそ視点を変えるべきだと思います

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星野代表の持論ですね。
確かに我が国の観光業はコロナ禍以前からインバウンド(外国人観光客)よりも日本人観光客のウエイトが圧倒的で、コロナ禍でインバウンドが激減したと言っても、日本人観光客のニーズにシフト出来れば、ある程度はカバー出来るはずなんですよね、理論的には。
まあ、インバウンドの割合が低いと言っても、20%近くの市場がほぼ喪失したとなればさすがに業界全体への影響は大きいでしょうし、特に中小観光業者でインバウンドに特化したところの影響は甚大でしょう。
星野代表の意見は正論なのですが、やはり、比較的体力がある大手ホテルチェーンの代表だからこそ言える意見ではあると思います。

ただ、上記の記事で触れられてように、若年層をターゲットとしたニーズの掘り起こしをすべきと言う意見には個人的にも賛成です。
理由としては、他業種ですが飲食業においてお一人様をターゲットにして成功している事例が見られること、将来的には観光に来た若年層がシニアになった際にリピーターの核となる可能性があること、そして、そもそもシニア向けは競合が激しくレッドオーシャン化していることが挙げられると個人的には思います。

個人的に10年以上前にとある老舗の旅館の経営診断に参加した経験から言えば、特に宿泊業においては未だに大部分が団体旅行や家族旅行に特化した設備のままであろうと思いますし、また、IT化も全然進んでいないと思われます。
現にその診断した旅館では、宿泊カードはファイリングされていただけでデータベース化して顧客の傾向を分析を行うこともされていませんでした。
顧客のターゲットを変更するには莫大な設備投資が必要だと言う固定観念があるのかもしれませんが、宿泊カード一つを取っても、低コストで改善を行う余地はまだまだ残されていると思います。
ターゲットを大まかに捉えて全体最適を図ろうとするから莫大なコストがかかると言う発想になるわけで、改善出来るところから行っていくという発想であれば、まだまだやれる事はあると思います。

そしてこの事は宿泊業に限らず、旅行代理業や鉄道などの交通機関にも言えると思います。
シニア層をターゲットにすれば短期的には安定するのかも知れませんが、長期的にすれば先細りをするだけでしょう。
特に今のコロナ禍の状況下であればこそ、別の柱となるターゲットを宿泊業と連携して考えるべきだと思います。

もちろん今は緊急事態宣言下で旅行そのものがタブー視されている状況ですが。
その状況だからこそ次の一手は考えて行くべきでしょうね。

観光に行く若者のイラスト